我、ジョジョを愛す。【ジョジョ】【短・中編集】

＊ ページ10

「なっ、なんだ！？襲撃かッ！？」

「アホが、落ち着け。むやみに動くと場所がどこだか分からなくなるぞ。…しかし暗いな」

取り乱すSPWをディオが一喝する。いつも毒づいてばかりの彼だが、こういうときには案外まともなことを言う。

「とにかく、明かりをつけよう。近くの机に蝋燭があったはずだ。マッチももってる」

ジョナサンが手探りで蝋燭に火をつける。少しだけ明るくなった。

「エリナ、もう少しこっちにおいで。なるべくはぐれないようにしよう」

「ええ、ありがとうジョナサン」

全員の顔が見え、安全が確認されたところで、気になることは一つ。

「…なぜ一斉にすべての明かりが消えたか、だな。あまりに妙だ」

「ああ。…僕はマッチを持ってるから、もう一つの蝋燭に火をつけて上の階を確認してくるよ」

「えっ、ジョースターさん！？」

ジョナサンが蝋燭を手に取り、階段を登ろうとした、その時。


カツ、コツ、カツ、コツ


「！？この音は…階段を降りる音！なにか来るッ」

カツ、コツ…。音が止まる。ジョナサン含め全員が階段を見上げると、そこには＿＿＿

＿＿薄明かりに照らされた、血まみれの仮面の男が立っていた。

「「「「！？！？！？！」」」」

男はこちらにゆっくりと近づいてくる。

そしてはっきりとこう言った。

「トリック・オア・トリート









…なんてね！」

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