我、ジョジョを愛す。【ジョジョ】【短・中編集】

＊ ページ15

事の始まりはほんの少しだけ時を遡る。

ディアボロとドッピオがキッチンに向かい、味噌汁を作ろうとしていたときのことだった。

「ボス、取り敢えず材料を持ってきました」

「ありがとうドッピオよ、まずは野菜を切るか」

ディアボロは椎茸、ドッピオはネギをそれぞれ切る。その時、ドッピオが「痛」と声を上げた。

「あ、指切っちゃたや。血が出てる…すみませんボス、ちょっと絆創膏貼ってきてもいいですか？」

「ちゃんと傷口は洗えよ」

ドッピオは包丁を置いて一旦リビングに戻った＿＿＿＿否、戻ろうとした。

「あ」

置こうとした包丁が手から滑り落ちる。ガシャン、と音がして、床の上を跳ね、


「ｸﾞﾌｯ」


ディアボロに突き刺さったのだ。

ディアボロはそのままくずおれ、更に彼自身が手に持っていた包丁を取り落とした。

そして今に至る。

「…分かったドッピオ、分かったから頼む泣き止んでくれ」

「ぼくのミスでボスが死んじゃったあぁ〜〜！」

「吉良…もうほんとに早く帰ってきてくれ…」

ディエゴは天を仰いだ。…更なる地獄が待ち受けているとも知らずに。

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