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目尻から零れ落ちるモノの感覚と、息苦しさで目が覚めた。

そっと目を開けると、目に張られた膜のせいでぼやけた、見慣れた板張りの天井が目に入る。


…ここ、私の部屋?


さっきまで見ていた夢のせいで中々頭が回らなかったが、そういえば攘夷志士に襲われたんだったと思い出す。

それで確か、沖田隊長が助けに来て。…どうしたんだっけ。


その先を思い出そうとした矢先。


「起きたかィ」

「!」


少し上の方に目を向けると、着流しを着た沖田隊長が胡坐をかいて私を見下ろしていた。


「隊長……」


涙を拭いながらゆっくり体を起こすと、斬られてボロボロになった服が目に入る。

斬られた箇所が赤茶に染まったそれは、もう完全に乾いていた。


「……今、何時ですか」

「夜の九時。ちなみに、お前が襲われたのは昨日でィ」


素っ気なくも丁寧な回答に、「そうですか」と私も素っ気なく返す。


…半日以上寝てたんだ、私。


少しぼんやりとしてから、私はある事に気付いた。


そういや……、お礼、まだ言ってなかったな。


顔を上げて、改めて隊長に向き直り、私は頭を下げた。


「…隊長。助けに来てくれて、ありがとうございました」

「別に。通報があったから向かってみたら、たまたまそれがお前だっただけでィ」


ぶっきらぼうな返事だけれど、あの時の隊長の顔を思い出せば、ちゃんと…というのはおかしいかもしれないけど。心配してくれていたから、何とも思わなかった。


……喧嘩もしてたのに。


そう思ってから漸く、ああそういえば今こいつとは気まずい関係なんだったと思い出す。

そうすると不思議な事に、さっきまで普通だった筈なのに、急に居心地が悪くなってきてしまった。


「……全部聞いた」

「え?」


そっと目を逸らした瞬間、計ったように隊長がそう言ったので、再び彼を見ると。


「お前の事、近藤さんから、全部。

――半天人の事も、お前に何があったかも、近藤さんに拾われた理由も」

「………え」


静かに告げられた衝撃的な言葉に、自分の目が見開かれるのが分かった。

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伽那 - 一言で言うとこれめっちゃ好き (2019年11月26日 22時) (レス) id: dad38348f0 (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - 沖田総悟さん» ありがとうございます!!もう!受験早く終われ!!!(泣)じわじわ更新ですが頑張ります! (2018年1月5日 8時) (レス) id: 3282eb2821 (このIDを非表示/違反報告)
沖田総悟 - とっても面白かったです!!キュンキュンもするし、見ながら泣きました‥。更新がんばってください!そして、受験ガンバってくださいね!!応援してます!! (2018年1月4日 19時) (レス) id: b86e1fcd7d (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - にんじん  さん» あぁありがとうございます!!(泣)あと9日なんですよねー……ハハ。頑張ります! (2018年1月4日 14時) (レス) id: e79ecf6629 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん   - 受験頑張ってください!応援してます! (2018年1月4日 14時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霜夜華 | 作成日時:2017年9月29日 20時

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