Story 87 ページ41
「マスター、いつものを頼む」
「はいよ」
BARを訪れた赤井の目の前に差し出されたのは薔薇色のカクテル。…“ローズ“だ。
赤井は左手でグラスを持ち、ゆらゆら揺らして呑んだ。
「“黒い薔薇の花言葉“…か」
ぽつり、ローズ――Aが言っていた言葉を思い出す。
「“決して滅びることのない永遠の愛“かい？」
人の良さそうなマスターはにこりと笑って、赤井の前にパプリカのピクルスを置いた。どうやら今日の前菜らしい。
「…ああ、そんなことを気になる女性に言われたら俺はどうしたらいいんですかね…」
赤井が長い指でピクルスを摘み、口に含む。酸味が口いっぱいに広がった。
「あら、何を悩む事があるのよ！！シュウ！！」
バシバシと彼の背中を叩いて、ケラケラと笑ったのはいつの間にか現れた同僚のジョディ・スターリングであった。
「ゴフッ、お前…強く叩きすぎだ…それにいつの間に来たんだ。キャメルまで…」
「すいません、赤井さんが何だか最近元気がないとジョディさんに伺ったものですから…」
「そうよ！シュウ！何をいったい悩んでるの？その気になる女性のこと？？」
「まあな…」
あ、マスター私も彼と同じものちょうだい！キャメルもこれでいい？いいわねと、まくし立てるように注文したジョディは赤井のピクルスを勝手に食べながら言う。
「シュウはその彼女どうしたいの？前言ってた、組織の…コードネームは確か…」
「はい、“ローズ“だよ」
マスターはローズの入ったグラスをそれぞれ、ジョディとキャメルの前に置いた。
「そう、ローズ…彼女の事よね？親が幹部だったっていう…」
「ああ…父親はグレーンというコードネームを持っていた…母親の方はコードネームはなかったが…優秀な科学者でコードネームをもうすぐ貰えるはずだった…しかしその前にグレーンは何者かによって殺害され、母親も死んだとされていた…｣
「え？どういう事？」
「彼女の母が日本警察にいるかもしれないという情報を得てな」
赤井はそう言って最後のピクルスを口に運んだ。
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祥子(プロフ) - とても深いグリーンさん» ありがとうございます！お待たせしました！！最終話にリンクを貼っております(^^)是非お楽しみください！ (2017年12月31日 11時) (
レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
とても深いグリーン(プロフ) - ”いったん”完結おめでとうございます(^^)新章待ってます！ (2017年12月30日 22時) (レス) id: 629a69f0d0 (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - クローバーさん» 嬉しいなあ！クローバーさんも良いお年を〜(*^^*) (2017年12月28日 19時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - 祥子さん» はい、暇あればチェックしちゃうんです(//∇//)ローズが心配ですが、良いお年を！ (2017年12月28日 0時) (レス) id: 0cbfa43b10 (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - クローバーさん» いつも楽しみにしてくださってありがとうございます(*^^*) (2017年12月24日 21時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祥子 | 作成日時：2017年10月14日 16時
