Story 88 ページ42
「…日本警察に？」
「…ああ、ローズの母親は潜入捜査官だったんだ」
ジョディはふうんと言って、ローズを呷った。
(…組織でシェリーと呼ばれていたあの茶髪の子の姉…宮野明美のときと…同じ優しい顔をしてる)
――赤井を変えたのは宮野明美であって、ローズであって、自分ではない。
(…ふふ、変なの。シュウのことはもう断ち切らなきゃ…。私たちはもう付き合っていないのだから。だから、私が彼に出来ることは…)
「…その彼女、組織から奪還するわよ！シュウ！！」
バシバシと彼の背中を叩いてジョディは笑う。
(…吹っ切るためには、シュウに幸せになってもらおう)
――そして、彼の幸せがローズを組織の手から救い出すことなら。それを実行しようというものだ。
「…ああ、そうだな…」
“ローズを組織から外に出せたなら、もしかしたら彼女は心強い味方になってくれるかもしれない“
赤井がそう言って微笑んだのを見て、少しだけ、ほんの少しだけ胸がチクリと傷んだのは見なかったことにした。
「おい、灰原。灰原？」
「……あ、ごめんなさい。何？」
学校からの帰り道、コナンと灰原はふたり歩いていた。ぼんやりしている彼女が気になってコナンは呼びかける。
「…この間からどーしたんだよ…ずっとぼーっとしてっからさ」
「ああ…考え事を…」
「考え事？どした？」
コナンが灰原の顔を覗き込むと、少し悩んでから彼女は口を開いた。
「…実はあの東都水族館のとき、ローズに会ったの…」
「な、何だと？！」
「…あの銀髪の…キュラソーのことを捜していたみたい…」
「お、オメー…何もされてねぇのかよ…？」
「ええ、気づかれたかもしれないけれど…彼女、勘が鋭いし…。キュラソーにも私がシェリーだって…バレたし…」
「お、おい。それじゃ…」
焦りを募らせるコナンに灰原はでも、と続けた。
「…何だか、私が組織に居たときとは別人みたいに優しい表情をしてた…」
そう言って灰原はふわりと笑った。
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祥子(プロフ) - とても深いグリーンさん» ありがとうございます！お待たせしました！！最終話にリンクを貼っております(^^)是非お楽しみください！ (2017年12月31日 11時) (
レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
とても深いグリーン(プロフ) - ”いったん”完結おめでとうございます(^^)新章待ってます！ (2017年12月30日 22時) (レス) id: 629a69f0d0 (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - クローバーさん» 嬉しいなあ！クローバーさんも良いお年を〜(*^^*) (2017年12月28日 19時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - 祥子さん» はい、暇あればチェックしちゃうんです(//∇//)ローズが心配ですが、良いお年を！ (2017年12月28日 0時) (レス) id: 0cbfa43b10 (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - クローバーさん» いつも楽しみにしてくださってありがとうございます(*^^*) (2017年12月24日 21時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祥子 | 作成日時：2017年10月14日 16時
