第五話 ページ7
シンタローSide
シンタロー「じゃあ、なんでお前事務所の場所知らないんだ?」
A「仕事場行ったことない」
シンタロー「……。」
ダメだこいつ。
仕事やってるのに仕事場行かなければニートと同じ立場じゃねえか。
A「そういえばモモちゃんのお兄さん、だっけ?名前何て言うの?」
シンタロー「ああ、俺は如月シンタローだ。」
A「そうか、モモちゃんとの兄妹仲は良いの?」
シンタロー「お前、普通ここで名前名乗るだろ⁉」
A「あ、そうだった…忘れてた、私は水崎Aだよ。改めて言うと、モモちゃんの曲の作曲とかをやってる」
シンタロー「は?」
まだ曲を作れてない俺よりも上格だと?
シンタロー「おい‼お前いつから作曲とかやってんだ?」
勢いで聞くと、
A「え…中3ぐらいから。」
と、まるで "何この男。私にベラベラと話しかけて何の用なんだ"というような目つきで答えた。
俺がこいつを助けている意味はあるのか。
ちなみに今は歩きながら話している。
シンタロー「早えじゃねえか…。その頃受験生だろ?」
A「うん。受験生が終わったくらいにスカウトされた。」
シンタロー「お、おう…。そうか。」
何だこいつは。
音楽系の女子なんだろうか。
そんな事を考えていると、さっきまで黙っていたエネが、
エネ「おふたりとも、いい雰囲気ですね〜。このままデートでも…」
シンタロー「おい、最初に強制選択肢ぶっかけたのは誰だ?」
エネ「いいじゃないですか‼ Aさん、仕事が終わったらどこか出かけませんか?」
シンタロー「おいーー‼」
全く聞き耳を持たず、Aに話しかけていた。
A「え⁈携帯の中⁉」
シンタロー「ああ、悪い。こいつは…」
エネ「私はエネって言います!今後共どうぞよろしくお願いします‼」
A「う、うん。よろしくね!」
あっさり俺の言葉を遮り、エネは勝手にAと話していた。
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作者名:Madicc | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/redwhite/
作成日時:2013年12月3日 11時