第四十話 ページ43
しばらくして、着替えてから浴室から出た瞬間に何かとぶつかった＿＿＿気がした。
正確には、
カノ「Aちゃん〜！お風呂上がりも可愛いね〜！しかも良い匂い〜。」
カノに抱きつかれていた。
A「…カノ…。ていうかちゃん付けそろそろやめてくれない？」
カノ「あ、そっか。じゃあA〜！」
A「じゃなくて！頼むから離して！キド呼ぶよ⁈」
カノ「ふふ、残念ながら団長はお休みになられてるんだよね〜。」
最悪のタイミング。
もう自力で剥がすしか方法はないのか。
A「キド〜キド〜キドォ」
カノ「ちょ、精神が不安定になるからやめて！」
逃げ出す方法が思いつかないまま、ただキドの名前を呼んでいると、どこからともなく救世主が現れた。
シンタロー「おいカノ。A嫌がってんだろ。」
その救世主、シンタローは現れるなり私をカノから引き剥がしてくれた。
A「シンタロー…！ナイス！」
思わず尊敬の眼差しをシンタローに向けた。
シンタロー「お、おう。」
カノ「僕全然ナイスじゃないんだけど⁉シンタロー君！」
シンタロー「お前は別だ。」
カノ「えー。」
シンタロー「えー、じゃねえよ…それからAは早く寝ろよ。」
A「はいはーい。じゃあ2人とも、おやすみー。」
カノ「うん、おやすみー！明日は僕とゆっくり…」
A「しない。」
カノ「まだほとんど何も言ってないよ⁈僕！ゆっくりしか！」
A「ゆっくり言った時点で何かわかるよ、普通なら。」
カノの反応が面白く、思わずクスッと笑ってしまう。
シンタロー「じゃあ、おやすみな。」
A「うん、また明日ね。」
カノ「ゆっくり休みなよー。」
A「はーい。」
シンタローとカノに挨拶してから、私は自分の部屋へ戻った。
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作者名：Madicc | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/redwhite/
作成日時：2013年12月3日 11時
