第三十六話 ページ39
カノSide
セトの事で少し話題がずれてしまったものの、さっきのAちゃんが話していた時の表情が頭によぎった。
もしかしたら、ここに来る前に誰にも言えない出来事があったのかもしれない。
___いや、言葉に表せないくらいのつらい思いをしたのかもしれない。
キドの方を見ると、キドもまた複雑な顔をしていた。
きっとキドも今同じ事を考えているだろう。
無表情の顔に戻ったAちゃんの顔をまた少し見つめ、気が付けば僕は彼女の名を呼んでいた。
カノ「…Aちゃん。」
A「な、何……?」
カノ「僕…。」
しかし、僕の言葉はガチャッと開いたドアの音によりかき消された。
ヒビヤ「おーい、お風呂もう空いてるよ?」
キド「…ヒビヤか。」
ヒビヤ「って、何か入っちゃいけない空気だった⁈ごめん、そういうつもりはなくて…。」
A「いや、別に大丈夫だよ?」
Aちゃんは苦笑いしながら言った。
キド「じゃあ、とりあえず俺は風呂に行ってくるぞ。」
キドは立ち上がり、ドアの向こうへ行こうとして僕たちにもう一度話しかけた。
キド「お前らはどうする?」
A「あ、どうしよっかな…。」
カノ「僕とイチャイチャしグフっ⁉」
キドに蹴りを入れられる。
まあほとんど冗談のつもりで言ったんだけど。
キド「じゃあ俺はそろそろ行くぞ。あ、A。悪いけど後でコノハに布団かけてやってくれないか?」
A「え?あ…。コノハいつの間に寝てる…。」
どうやらAちゃんは気付いていなかったらしい。
A「分かったー。」
彼女はキドに承諾の返事をすると、再びドアの方に目線を向けた。
そこへ目線を向けたAは、呆れた表情をした。
僕は先ほどから気付いているのだが、目線の先には、
ヒビヤ「…あんた、さっきから何やってんの…?ストーカー?」
シンタロー「お、俺はストーカーじゃねえ!水を取りに行こうとして…お前だってチラッと見てただろ!」
ヒビヤ「僕はお風呂が空いたから伝えに行く時に状況を確かめようとしただけで…。」
もめあっている2人がいた。
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作者名:Madicc | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/redwhite/
作成日時:2013年12月3日 11時