【カゲプロ】信じ合えば、きっと。 (ページ29)

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第二十六話ページ29

キド「じゃあ、アジトに行くからには荷物を持っていく方がいい。カノとコノハ、お前たちが手伝ってやれ。人手が多い方がAも助かるだろう。シンタローとエネ、お前はどうする？」

エネ「私は妹さんの携帯に移ります！」

キド「そうか…シンタローは？」

シンタロー「じゃあ俺はそのままAに付いてくよ。」

キド「わかった、それじゃあ俺はアジトへ戻るぞ。」

エネ「また後で会いましょう、Aさん！」

A「うん、またね。2人共。」

キド、エネはアジトに戻っていった。

カノ「さーてと…Aちゃんの家はどこかな？」

A「デパートから南の方向。」

カノ「おお、いいところに住んでるじゃーん！結構眺めとかよさげだよね、ここ！」

A「そう？」

カノに言われてふと考える。

確かに、この辺りは自然が多い。両親も色々考えてここらに家を建てたってことは、自然が好きだったのではないか。

コノハ「お腹減った…。」

お腹をゴロゴロと鳴らしたコノハがそう言った。

シンタロー「速くないか？お前、さっきお菓子たくさん食ったばっかだろ。」

A「はいはい、飴ちゃんありますよー。」

私はカバンから飴を取り出し、コノハに手渡した。

コノハ「あ、ありがとう。」

コノハはお礼を私に向かって言うと、またすぐに飴を舐め始めた。

A「いえいえー。」

シンタロー「そういえばさ、A。」

A「何？シンタロー。」

シンタロー「荷物って、何持ってくんだ？さすがにデスクトップとかは無理だろ。」

A「大丈夫。ノートパソコンにも一応バックアップ取ってあるから、そっち持ってくよ。」

シンタロー「おお、そうか。」

カノ「お？Aちゃんって機械系の女の子なの？」

A「いや、元は音楽系。」

カノ「そっかー、かわいいねー。」

カノがニコニコしながらそう言うので、少し恥ずかしくなる。

だいいち、そんなことが平気で言えるのか分からない。

A「べ、別に…。」

カノ「あ、また照れてる。」

A「うっさい。殴られたいのかな？君は。」

カノ「ちょ、ごめんって！悪かったよ！そんな顔しないで！」

カノがまたからかうも、私の黒いオーラで一蹴した。

コノハ「あ、お家発見…。」

シンタロー「もう着いたか。」

カノ「じゃあ、荷物運んじゃうか。もうすぐ夕方だしねー。」

A「ん、そうだね。」

気が付けば、空がほんの少しだけ赤みを射していた。