【カゲプロ】信じ合えば、きっと。 (ページ22)

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第十九話ページ22

A「なっ…⁈」

一瞬状況を読み取れなかった私は、突然の色んな出来事により少しパニックになった。

シンタロー「また事件か⁉」

シンタローがそう言った最中、この近くにあったシャッターが全て閉ざされた。

ここには店員や客がほとんどいなかったため、私たち4人だけで閉じ込められてしまった。

幸いな事に、発砲した人もシャッターの奥にいたので、いなかった。

シンタロー「Aっ！大丈夫か⁉」

A「うん、幸い掠っただけ…。コノハ、もう離していいよ？」

コノハ「あ、うん。ごめん。」

そう言って、コノハは掴んでいた私の手を離した。

謝ることでもないんだけどな。

そう考えているうちに、アナウンスが流れ出した。

((このデパートにいる全員に告ぐ。死にたくなければ100万円を持ってこい。持ってこないならば、30分ごとに数人発砲する。))

あいにくこのフロアには私たち以外誰もいないものの、閉じこめられた状態で、ほぼ、脱出する事が不可能だった。

A「どうしよう…。ここからどうやって出よう？」

シンタロー「まだ方法は見つかってないな…。エネ、ここら周辺は他に何かあるか？」

エネ「ここら周辺は…あっ！デパートの屋上に近いです！でも…。」

シンタロー「でも？」

エネ「普段は屋上への階段が塞がれています。何か天井の方にに穴でもあれば…。」

シンタロー「メカクシ団のやつらは大丈夫なのか？」

エネ「大丈夫らしいです！妹さんから連絡をもらいました！なんとかこの騒動を抑えるそうです！」

シンタロー「そうか。…ってA、大丈夫か⁈顔色悪いぞ⁉」

シンタローが心配するのも無理はない。

私は先ほどのパニックになってしまった衝撃がまだ残っているからだ。

A「うん…。何とか。」

シンタロー「落ち着け、時間はまだあるぞ？」

A「大丈夫、ありがと。」

シンタロー「コノハ、お前は大丈…って、どこ見てるんだ？」

コノハ「…あそこ。」

コノハはボーッとしているかと思いきや、指差した先は屋上への非常階段を開くヒモがあった。

シンタロー「そうか！よし、そこから脱出するぞ！」

シンタローがひらめき、私たちは走ってそこに行こうとした。

しかし、それは非常階段から登ってきた人たちの発砲によって止められた。