【カゲプロ】信じ合えば、きっと。 (ページ3)

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第一話ページ3

私は今、炎天下の中、街を1人でのうのうと歩いていた。

A「はぁ…。何でこんなことに…。」

溜息をつきながら、夏にしては雲が多い空を仰ぐ。

今はただ、仕事場であるアイドル、如月モモちゃんの事務所へ向かっているだけである。

ただ、人見知りゆえに人と会う事を拒絶していた私は、買い物の用がある以外、外に出ず家に引きこもって幼なじみに用を頼んでいた。

そのため、事務所には一度も行った事がない。

仕事が決まったのは、確か中学生の終わりぐらいだっただろうか。

中学生の頃から曲を作曲するのが趣味で、パソコンで数曲か作っていたところ、偶然事務所に曲の依頼でスカウトされ、昔の両親が住んでいた家に親のいない幼なじみと引っ越した。

高校には入学していたものの、環境に慣れず、あえなく2週間で中退してしまった。

溜息をひとつついて、携帯の地図を見ながらのこのこと歩いた。

しかし、かれこれ40分以上経つのにまだ事務所に着かない。

事務所は15分弱で着くと前に言われたはずだが。

もしかして、

A「迷った…⁈」

嫌な予感が頭を差す。

地図を見返してみても、今いる近くのコンビニが地図に示されている事務所の近くにある。

しかし、コンビニはここら辺り同じものが2つあるゆえに、距離が結構離れている。

そのため、コンビニに着いても迷っているかどうか分からない。

A「おかしいな…？こっちの方角で合ってるはずなんだけど…。」

方向音痴な私は、もう勘を頼りに行くしかない。

だが、方角も分からないので、どこへ向かえばいいかも全く分からない。

A「困ったな…。」