【成宮&多田野と『たま』(2)】★ ページ27
「…ちょ、ちょっと鳴さん!俺はちゃんと男です!あと月原さんの前でそういう単語使うのやめてください!」
「いーじゃん、タマぐらい。日常会話で普通に使うでしょ。」
「普通に使いませんっ!」
「いちいち細かいなぁ。お前ホントについてる?確かめてやろうか?」
「た、確かめ…って、鳴さん!やめてください!」
ニタァ、と笑いながら多田野君の股間へ手を伸ばす成宮君と、さっきまでとは違う意味で顔を青くして逃げる多田野君。
…なぜ…今ここで、そういう小学生みたいなやりとりが始まってしまうんだ…!
なんとも言えずに視線を二人から逸らしていると、そんな私に成宮君が気付いたらしい。
ズイッ、と顔を近付けて、嬉しそうに笑いながら言う。
「Aさーん?顔赤いよ?」
「そ、それは…!」
「鳴さんがあんなこと言ったりしたりするからですよ!」
多田野君は察してくれてるんだけど、成宮君は聞く耳を持ってないみたいで…ヤバいなコレ、ターゲットが私に移ったか…。
「なーに?タマのこと?野球部なんだから別に珍しくないでしょ?いっつもタマに囲まれてるし、タマ出しもしてるでしょー?」
「…そういう言い方やめて…」
「あー!タマと言えばさぁ、俺、この前ニュースで見たんだけど…」
ニコニコ、ニコニコ。
上機嫌で成宮君は続ける。
「なんかさー、金柑の品種名に、『たまたま』っていうのがあるんだって!」
「は!?」
「そうなるよね?さすがに俺も度肝抜かれてさぁ。だって金柑だよ?あの形であの大きさだよ?アナウンサーが真面目な顔で『たまたまが〜』とか『たまたまを〜』とか言ってんのがおかしくてさぁ。」
「ちょ、ちょっと鳴さん!」
「しかも女のリポーターが、金柑二つ持って『こちらがたまたまでーす』とか言ってんだよ!あれ絶対狙ってるよね!なんで二つなんだっつーの!」
「…成宮君…」
「でさ、その『たまたま』の中でも高級なヤツは、『たまたまエクセレント』っていうらしくてさ!俺もう笑いが止まんなくて…」
「たまたまの話はもういい!!」
…と、思わず叫んでしまってから私は我に返り、自分の頬が熱くなってくるのを感じた。
「え?Aさん?今何て言ったのー?」
「…何でもない…」
「そう?じゃあ『普通のたまたま』と『たまたまエクセレント』の違いなんだけどー…」
「鳴さん!もうやめてください!」
赤い顔の私と多田野君を前に、成宮君の『たまたま講義』はもう暫く続いた…。
(セロウ様リク)
【成宮&原田&多田野と愚痴(1)】★→←【成宮&多田野と『たま』(1)】★下ネタ有(^^;
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雪星(プロフ) - 椰子の実さん» 椰子の実さん、コメントありがとうございます!大好きと言ってもらえるだけで嬉しいのに、頻繁に読んでくださっているとは…!元々自分の息抜きで始めたある意味バカバカしい短編集ですが(^^;楽しんで書いてますので、また読んでやってくださいっ(≧▽≦) (2016年9月11日 22時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
椰子の実 - このシリーズが本当に大好きで大好きで、ほぼ毎日読んでる感あります(笑) (2016年9月11日 20時) (レス) id: 5b93e46beb (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 抹茶さん» 抹茶さん、コメありがとうございます!夢主は、制服の時は基本的に短パン装着してる設定です(^^;すぐ足が出る自覚があるので…(^^;たまに忘れてたりして、倉持や白河君がその場面に遭遇してラッキースケベが発動してます(^^; (2016年4月6日 23時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - この作品とっても面白いです(^^♪後、前々からずっと気になってた事があるんですが夢主ってよく回し蹴り?してますよね、この時パンツ丸見えになってないんですか?もし、見えてたら倉持達は見て見ぬふりをしているのですか? (2016年4月4日 23時) (レス) id: 301a2e1b49 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - あおあおさん» あおあおさん、はじめまして!コメありがとうございます!有り難いお言葉、嬉しいやら恥ずかしいやら…(≧▽≦)なるべく早く続編公開できるように頑張りますので、少々お待ちください(>_<) (2016年4月2日 22時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪星 | 作成日時:2016年1月27日 19時