【白河勝之と不意討ち】★ ページ20
※白河視点
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「…なんで俺が…」
一人でボソッと呟いて、ため息をついた。
ウチの我が儘エースの忘れ物(帽子)を取りに、俺は青道のマネージャー室へ向かっていた。
絶対ワザと忘れてきたに決まってる。
取りに行くって口実でまたここに来ようとしてたんだろ、どうせ。
…まぁ、それをキャプテンにあっさり見透かされて、代わりに俺が取りに来ることになったんだけど。
もう一度ため息をついて、マネージャー室のドアが目前に迫ってきた時。
部屋の中から、ドタバタと大きな物音が聞こえてきた。
「さ〜わ〜む〜ら〜!!」
「すいやせんっ!わざとじゃないっす!」
「問答無用!」
「ぎゃああぁぁ!お助けをー!!」
バッターン、と、勢いよくドアが開いたと思ったら、部員が一人転がるように走り出てきて、その後ろから…
ドカッ!!
「はぐうぅぅっ!!」
…綺麗な回し蹴りが、そいつの背中に炸裂した。
若干吹っ飛ばされてよろけた後、そいつはすいやせんすいやせんと言いながら逃げるように走り去って行き…
俺の目の前には、回し蹴りしたままのポーズで固まってる青道のマネージャー。
ちなみに今日は制服。
…要するに…
「…あ、え!?し、白河君!?」
ようやく俺に気付いたマネージャーが、慌てて足を下ろしてバッとスカートを押さえる。
…カンベンして欲しい。
なんでこうなるんだ…。
「…み…見えた…よね?」
「…見たくもないものがね。」
恐る恐る、といった感じで聞いてくるそのマネージャーに、俺は頬が熱くなってくるのを感じながら顔を逸らして答えた。
「お見苦しいものを…」
「全くだよ。カンベンしてよ…。」
どうしろっていうんだ…。
反応の仕方がわからない。
女子の下着なんて、そうそう見るもんじゃない。
それを目の前に不意討ちで突き付けられて、とりあえず鼓動がやけに早くなってる。
顔は熱いし、なんで俺、こんなことに…!
こっちが恥ずかしい…!
たぶん赤くなってるであろう顔を隠すように片手で口を覆って、マネージャーへ視線を戻すと、真っ赤な顔で恥ずかしそうに俺を見上げてて…その様子に、なぜかますます鼓動が早くなる。
くそ…!
混乱して、頭ん中がグルグルする…!
心臓はドキドキ大暴れ、思考回路は停止、呼吸も浅く、早くなって…
「…なんか…吐きそう…」
「白河君…そこまで言われるとさすがの私も泣くよ…?」
(*優愛*様リク)
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雪星(プロフ) - 椰子の実さん» 椰子の実さん、コメントありがとうございます!大好きと言ってもらえるだけで嬉しいのに、頻繁に読んでくださっているとは…!元々自分の息抜きで始めたある意味バカバカしい短編集ですが(^^;楽しんで書いてますので、また読んでやってくださいっ(≧▽≦) (2016年9月11日 22時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
椰子の実 - このシリーズが本当に大好きで大好きで、ほぼ毎日読んでる感あります(笑) (2016年9月11日 20時) (レス) id: 5b93e46beb (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 抹茶さん» 抹茶さん、コメありがとうございます!夢主は、制服の時は基本的に短パン装着してる設定です(^^;すぐ足が出る自覚があるので…(^^;たまに忘れてたりして、倉持や白河君がその場面に遭遇してラッキースケベが発動してます(^^; (2016年4月6日 23時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - この作品とっても面白いです(^^♪後、前々からずっと気になってた事があるんですが夢主ってよく回し蹴り?してますよね、この時パンツ丸見えになってないんですか?もし、見えてたら倉持達は見て見ぬふりをしているのですか? (2016年4月4日 23時) (レス) id: 301a2e1b49 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - あおあおさん» あおあおさん、はじめまして!コメありがとうございます!有り難いお言葉、嬉しいやら恥ずかしいやら…(≧▽≦)なるべく早く続編公開できるように頑張りますので、少々お待ちください(>_<) (2016年4月2日 22時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪星 | 作成日時:2016年1月27日 19時