私、トリップしてモテまくるの!?【名探偵コナン】

file.33 違和感(降谷side) ページ36

降谷side

ーーたまにだが、Aと連絡がつかない時がある。今までは其処まで深く考えた事もなかったが、…なにかあるのか??

降谷「ーー…………」

本日２度目の電話。やはり、Aに繋がらない。コール音はするが、出る気配がない。

「降谷さん、どうかされましたか??」

公安の方に顔を出すと、同僚に声を掛けられた。

降谷「…電話に出ないんだ、彼女が」

「そうなんですか。彼女が電話に出ない…って、彼女!?」

同僚の言葉に、周りがざわめきだした。…なんだ、なにが言いたい。

「降谷さん、彼女居たんですね」

おい、それはどういう意味だ。

降谷「正式に付き合っている訳では、ないんだけどな。俺が、高校生の時にホレた人で。ーー本当に可愛くて、ツラい。尊いよ…」

「降谷さん、そんなキャラだったんですね。良いと思います。…幸せそうな顔をしてますね、降谷さん」

顔に出てたのか。…ポーカーフェイスもまともに出来ないとは、よっぽど好きなんだな、Aの事が。少しすると、メールが届いた。Aからのメールで、“今ちょっと電波の悪い所に居るから、電話に出られないの。ゴメンなさい”と書かれていた。

降谷「(電話出来るようになったら、着信だけ入れてくれ。掛け直すから…っと)」

それだけ入れると、“わかった”とだけ返事が返ってきた。…いつ頃になるかだな。少しすると、バイブが数コール分鳴った。携帯を開くと、Aの名前が。

A『零くん、ゴメンね。今ショッピングモールに来てるんだ。館内だと、私の携帯調子悪くて車に戻ってきたの』

A、車に乗れたのか。まだ知らない事もあるんだな、Aの事で。

降谷「なら良いんだ。なにかあったのかと思っただけだから。…なにもないなら、それで」

A『零くん、ご飯一緒に食べない??私の家で、どうかな??』

降谷「わかった。終わったら連絡する」

A『零くん、好き嫌いないよね??』

ないと答えると、適当に作って待ってるとだけ言い、電話を切った。…仕事を早く終わらせる必要があるな。今日までの書類も、根を詰めれば定時には上がれるだろう。Aの手料理が待ってるんだ。なんとしても終わらせる。

「降谷さんのやる気が…トップギアだ」

「彼女ではないと言っていたけど、彼処までくると彼女で良いんじゃないか??」

「付き合ってないんだったら、付き合って下さい。なにがなんでも」

…好き放題言う同僚と後輩。…なにがなんでも付き合ってやるさ。必ずな。

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