[オリジナル恋愛小説]いちげきっ！ (ページ13)

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＊第３話＊ページ13

～次の日～

｢はぁーっ｣

私は盛大なため息をついた。

今は放課後。

本当は部活にいる時間なんだけど…

｢ねぇ、はやく行こーよ部活｣

舞桜が言う。

｢そんなにショックだったわけ？部長と宮戸先輩のこと｣

｢うぅ…｣

そう、それなのだ。

私がまだ部活に行こうとしない理由は。

昨日の部活のあとの帰り道、私は国村先輩と宮戸先輩のことを舞桜に全部話した。

舞桜はすごく驚いて、それからずっと私のことを慰めてくれた。

それでも私はまだ立ち直れなくて、今日の部活はギリギリの時間まで行かないと決めた。

部活は４時に始まるから、3時58分に教室を出ればOK

それ故、今は教室にて舞桜と二人で喋っておりました。

｢ねぇ、もう行かない？｣

｢だーめ、まだ55分だもん｣

｢えーそんな～、細かいよ！｣

｢しょーがないじゃん！ごめんって‼｣

ふぅ…舞桜には申し訳ないけど我慢して貰わなくちゃね。

｢ねーねー、てか、舞桜は好きな人いないの？｣

暇なのでてきとーな話を振ってみる。

｢え？！｣

舞桜が珍しく動揺している。

｢あ～、やっぱいるんだ～｣

｢いやいや、いないって！｣

舞桜、超あたふたしてる。おもしろーい

｢そんなに否定してるってことはいるでしょ？大丈夫、誰にも言わないって！｣

舞桜は一瞬ためらって、観念したように口を開いた。

｢ん…まぁ、いることにはいるけど…絶対誰にも言わないでよ？｣

｢おけおけ！んで、誰？｣

まさか意外と結城だったりしてね。

｢んーとね、れ…レイだよ。｣

｢レイ？レイってあの、オルコット玲唯？｣

｢そ、そーだけど…｣

舞桜が伏し目がちに答える。

そ、そっかぁー、レイかー………結城かわいそ。

でも、意外だなー、なんか

ふーん、ほぉほぉ、ふーむ………

｢みは！みは！やばい！もう４時だ！行かないと～！｣

え？うそ

慌てて教室の前の方に掛けてある、壁掛け時計を見る。

｢あ～‼やばい～っ！遅刻だ～‼｣

私達は武道場へと駆け出した。