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「ニノが言ってたよ。あ、ニノって高校一緒だった奴なんだけど」
「二宮君？」
「うん。知ってんだ」
「図書委員の子だよね。いつもゲームしてた子」
「そうだよ」
「僕も常連だったからね、図書室の」
「え？」
「やっぱり知らなかったか。僕はずっと君を知ってたんだよ」
ずっと？なんだそれ、どういう、いや聞いたところで傷が深くなるだけだ。俺の知らない期間の先生の想いを聞いたところで、いまは変わらないんだろうから。余計に辛くなるだけだろ。
「は…、それいま言われても。ニノが“結婚したらしい”とかじゃなくて“結婚したんだって”つってたんだよ。推定じゃなく断定。」
「いや、してないよ。第一相手がいない。二宮君は僕が結婚してるって言ったの？」
隠し事とかしてなさそうな、嘘など言ってなさそうな素振りだけど俺が卒業した春の日だって、そうだったから。あの日いきなり別れを突き付けた時も、それまで至って普通な態度だったんだから。嘘なんか吐かなくて良いよ。本当のこと言ってよ。
「現国の先生が結婚したって。俺らがいた時の先生って事じゃんね。目立たない感じの眼鏡の先生だって言ってたし、それって“松本先生”の事じゃん？」
どんどん語気が荒くなって半ばキレ気味に吐き捨てたら、顎に手を当てて眉間に皺を寄せ左下を見ていた先生の目がパッと明るくなった。
「あぁ、そうか。それは僕の事じゃないよ」
「え？」
「準備室で僕の向かいの席を使っていた横山先生の事だと思う。彼も眼鏡かけてたし」
「誰…」
「当時は担任持ってなかったし担当クラスも僕の半分だったから接点がなければ知らないかもね。君が準備室に来るのは僕しかいない時だったし。…でもどうして二宮君はそんなこと知ってるんだろう。あの先生、一昨年他校に転任したんだよ」
だから結婚したなんて僕も知らなかった、と再び眉根を寄せた先生のそれがもう演技とかではないとわかったから。ニノから聞いたありのままを、相葉先生が言っていたというのをニノ経由で聞いたと話したところ、相葉先生とその横山先生はひどく仲が良いらしいことを知った。大学生の頃に相葉先生のアパートに横山先生が転がり込んで一緒に住んでいたほどだとかで、だからまだ接点があって知っていたんだろう、と言った。
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7oh(プロフ) - 薫さん、おはようございます！読んでいただきありがとうございます。褒めてもらえてうれしいです！ありがたきハピネスです！！葉山先生より少し色がある、っていうのグッときました。先生側の話もお楽しみに！ (2019年7月1日 8時) (
レス) id: c7b4c0e1dc (このIDを非表示/違反報告)
薫(プロフ) - 7ohさんこんばんは！いっきに読んでしまいました。翔くんの歳下なのに潤の扱い方とかチャラい外見とか、私の好きな要素がつまっててありがとうの世界です！潤は、葉山先生より少し色がある感じ…翔く素敵です。いいです。別バージョン楽しみに待ってます (2019年7月1日 2時) (レス) id: 93fa30b886 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：7oh
| 作成日時：2019年6月30日 21時
