At Home's Lover ~Extra Edition~【黛千尋】

Spin off #04 君に触れた瞬間(８) ページ34

４月から、皆は別々の大学にバラける。





俺も進哉も、府内だけど別大学。



栄司と優乃ちゃんは府内の同じ大学。




栄司、あんなだけど死に物狂いで勉強して受かったからな・・スゲエ。


優乃ちゃんパワー偉大。







で、Aちゃんはと言うと・・







「せっかく付き合ったのに、遠距離かぁ久光」


「まあね・・」







そう。




Aちゃんは、東京の大学に行く。




と言うか実家に戻るらしい。






進路の話してた時から知ってはいたけど、


春から遠距離なんだよな・・








もうあと数日で出発してしまう。









「遠距離って初めてだわ…」


「俺だったら寂しすぎて後追ってくね！」






高校卒業してからも、男子３人の仲は相変わらずだ。



(※向君の部屋に集合しています)








「何だ、遠恋の話か？」





お父さんの手伝いを終えた様子の進哉が戻ってきた。





「おかえり進哉〜」


「おう進哉！くまなく捜したけど、ヤらしい本１つ見つからなかったぞぉ！」


「なに人の部屋勝手に漁ってんだよ・・」


「あぁ、ひょっとして自分がヤらしい事してるから？この部屋で？満里奈ちゃんと・・っていだだだ！！」







このやりとりも、相変わらずだな・・(笑)









「しかし遠距離恋愛っしょー？」






頬赤く腫れてるよ、栄司。







「まあ本田だし、心配ないんじゃね？」


「男に媚びる感じでもないしな」





「ああ、それは問題無いんだけどね・・」







何か、その・・心の距離の方も


依然として、俺はまだAちゃんに指先一本触れていない。





残り短い日数、何とかしないとな・・






モヤモヤしたまま、東京に行ってしまう。









「ハッ！もしや久光・・」








ギクッ


栄司、何を気づいたんだ。









「妊娠させたのか！？」




「はあぁぁ！？」









予想の斜め上行った・・









「なわけないだろーが！！」



「いや、久光はそのさぁ・・俺等より、色々経験豊富そうだしさ・・」



「いやもうホント・・中学とは違うんで・・」




「「((み、認めた…！))」」









そもそも触れられないんだよ・・



中学の頃、(少し)遊んでた頃の俺からしたらまずありえない。




ほんっとに変わったんだな俺って・・・







「まあ、妊娠は冗談だけどな(笑)」


「冗談キツイよ栄司・・」










「まあ、チューぐらいは流石に…「してないよ」







「「((マジか！？))」」

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