ツンデレ愛妻家【黛千尋】

#02 カレー ページ3

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通勤は、基本車だ。


嫁の旧姓みたいな名前のロゴの入った車を走らせること、30分。







「…あ。」






スーパーからの帰りか、

重量感のあるレジ袋を抱えて歩道を歩く女を発見。






「おい。」

「あ、千尋さん！」

「………乗れ。」

「はい！ありがとうございます。」






歩道沿いの、駐車可能なスペースに車を停めると

彼女はせかせかと隣に乗ってきた。






「そんなに急ぐなよ」

「怒られちゃうかなーって…」

「怒られるか、アホ。」





笑いながら話すソイツを小突きつつ、

速度メーターに目を配る。




落とすか、スピード。







「やっぱり千尋さんの運転が１番酔わないなぁ…」


「へぇ」







当たり前だろ、バカ。


車酔いしやすいお前に合った速度で運転してんだからな。







「千尋さん、お昼は何食べましたか？」

「塩下とカレー屋。」

「嘘でしょ！？」

「…何で？」

「ごめんなさい…夕飯と被っちゃいました。」

「えー…」






別に良いけどな、お前のカレー美味いし。







「明日も、多分明後日もカレーだと思います。」

「え…マジかよ…」







最高かよ。








「………ん？」








…カレー？







あ、待てよ。









「カレーって事はお前…」

「………はい。」








マジ…か








「明日で２日目…明後日３日目…」

「ちょ、計算しないで…！」








ガックシ……








「今週無いな…」

「……」







ちょうど鬱憤溜まってた頃なのに…






今週、俺はコイツを抱けないらしい。

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