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【七話】『子供部屋にはぬくもりがある』 ページ8

「綺麗になったね。」

チョロ松は、部屋を見回して言った。

あれほど散らばっていたおもちゃは、綺麗に箱の中に収まっている。
6人でやったおかげで時間はそれほどかからなかった。

「でも、鍵とかは見つからなかったね。」

トド松が呟く。

もちろん部屋中をくまなく探したが、それらしき物は見つからなかった。

一度、ぬいぐるみなどを引きちぎろうかと考えたが、
ぬいぐるみはすべて柔らかく、
鍵のような硬いものはないように思ったので、引きちぎる必要はなかった。
そして、大人が子供のぬいぐるみを遠慮なく破るのは、少し良心にくる。
そんな弱気な精神のせいで、おもちゃは全て無事である。

「あとは、壁の絵だね!」

最初に壁を見つめたのは、十四松だった。


「でも、これ何描いてるかわからない……。」
「ザ・子供って感じだよね。」

んー、と声をあげつつ6人は段々と壁に近寄っていく。

絵に使われている色は全部で12色。
赤、オレンジ、水色、青、黄色、黄緑、緑、ピンク、肌色、茶色、紫、黒だ。

子供特有の独特なタッチで描かれているため、描いたものはなんだかわかりにくい。
見ようによっては、一つにつながっているように見える。

「これってさ、なんか全部の絵が関係してるの?」
「見る限りは、何も関連性がないようだが………。」


暫く絵を見続けていたが、やはりわからない。
六つ子はそろって首を右にかしげる。


すると、壁からいきなり二つの目玉が現れた。


子供と変わりない大きくて黒目がちな二つの目玉。
充血なんて一つもない真っ白な白目に透き通った黒目。

「ひっ!」

その目玉と目が合ったチョロ松が声を漏らした。


その目玉は、六つ子を品定めでもするかのようにじっくりと見る。
そして、一言。



________《片付けてくれて、ありがとう!》



「へ?」

チョロ松は、その場に崩れ落ちた。

【八話】『これも仕掛けなの?』→←【六話】『1番左の部屋』



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あおい - あ、もう終わりですか?面白かったですよ!頑張ってください! (2018年5月1日 20時) (レス) id: 91cb202eaf (このIDを非表示/違反報告)
あや - すごく面白いですね!!続き楽しみにしてます! (2017年4月24日 19時) (レス) id: bcd39f94a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狂兎 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年1月14日 23時

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