85話○まとまらぬ百鬼 ページ12
場面は移り伏目稲荷神社
パンパンッ
秀「はいはいっ、さー封印に行くでー!!」
シンミリとした空気が漂う中、さぁさぁと秀元が手を打ち声を上げる。
秀「状況は何も変わってへんで―――!!
土蜘蛛に出会ったのは運が悪かったと思って!!
進むで―――ッ」
神「……、」
“運が悪かったと思って”という言葉にピクリ、とイタクが反応したのを神威は見逃さなかった。
シ――――ン、としらける場。
秀「あれ、元気がないぞ?」
小鬼「…バカにしてんのか?」
納豆「こんな状態で共闘なんてできるかよ」
「なんで陰陽師が」
「第一、リクオ様がいねぇ。
闘う理由なんかねーんだよオレら!」
口々に愚痴を言う妖怪たちに、ゆらが呆気に取られる。
ゆ「な…なんやのんこいつら、やる気のない」
秀「いや、これが妖怪ってもんや。
百鬼夜行は“主”がおらな成り立たん。
まがりなりにも、あの子はこの百鬼夜行の主やったってことやな……」
ゆ(奴良くん…)
秀「つっても時間はない。さて、どーしたもんか」
(……羅針の瞳の女の子も連れていかれてしもーたならなぁー)
毛倡妓「ホラ ! !
何やってんのみんな!!」
じみじみしている妖怪たちに毛倡妓が喝をいれる。
毛倡妓「リクオ様が戻ってくるときに悲しませたいの ! ?
しっかり百鬼夜行守ってなきゃダメだろ ! ! 」
小妖怪「姐さん…」
小鬼「わ、分かったわい」
パンパンッ!!
毛倡妓「さー行くよみんな ! !
リクオ様の百鬼はオレが守んだって気持ちを見せてちょーだい ! ! 」
秀「へ――、あんな娘いるんや」
テキパキと指示を出す毛倡妓の姿を見て、秀元が関心する。
毛倡妓「ほら、遠野勢も……」
イ「………オレたちは自分で行く。
悪いが別行動だ」
毛倡妓(…私じゃこれ以上は無理か…)
「ね、首無。あんた大将になってよ」
先程まで首無がいた場所に声をかけるが、そこにはその姿は無かった。
「……オレは、まだ刃を研げる」
京の街角で、
一匹の妖怪が昔に戻ろうとしていた
お待たせしました!!
67人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜 - この話大好きです!更新頑張って下さい! (2016年9月3日 0時) (レス) id: 1b13281dea (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 十六夜(プロフ) - 更新待ってま〜す! (2015年4月3日 0時) (レス) id: d7537b17c1 (このIDを非表示/違反報告)
布団蓑虫(っ´ω`c) - すっっっっごい面白いです(≧∇≦)this is DOD(ディスイズゴットあってます?)続き待ってます((((*゜▽゜*)))) (2014年11月4日 19時) (レス) id: 7630af5122 (このIDを非表示/違反報告)
レンレン(プロフ) - 続きが楽しみ!更新頑張って下さい!(⌒▽⌒) (2014年7月20日 12時) (レス) id: aeef68e56f (このIDを非表示/違反報告)
練 白珱 - 神威大好きだぜ! (2014年7月15日 17時) (レス) id: 160c54893e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:藍帝 | 作成日時:2014年1月11日 21時