76話○土蜘蛛 2 ページ2
神威 side
神「…リクオッ」
雲間から日の光が射し込み、ぼろぼろの姿のリクオを静かに照らし出す。
勿論、自分も例外ではなく日光が降り注いだ。
傘を開き、遮断したいところだがそれはかなわない。
イタクやリクオの様に武器に刃が付いていればまだ戦い安いのだが、
夜兎は主に番傘か手刀、体術で戦うのが基本スタイル。
土蜘蛛の様に体の大きな相手…到底、手刀なんて効くはずがない。
飛んでくる巨大な拳は速く重い為、番傘を体との間に挟んでダメージを軽減していた。
照りつける日光にじわじわと体力が奪われていく。
神「ﾊｧ…ｯ」
先程まで気分が優れなかった体にはそのスピードがいつもより速く感じられた。
土蜘蛛「…さぁて、次は誰にしようか」
静寂の中、土蜘蛛が次の狙いを定める
土蜘蛛「お前…うまそうだ」
冷「 !! 」
あ「ぇ…」
神「冷麗!!」
「いくぜ」
土蜘蛛が煙管を振りかざす
イ「待て!! 誰がやらすかッ!!」
神(こっからじゃ間に合わない…っ)
ザッ、と土彦が冷麗の前に出る。
土「下がれ冷麗!!」
冷「土彦…
ズシャアァッ!!!!
ﾊﾟｷﾊﾟｷ、ﾊﾟｷ
あ「れいら―――――ｯ!!!!」
Aの悲痛な叫びが辺りに響き渡った。
土蜘蛛「ん…？
なんだこいつ…氷の妖怪だったのか。ひっついて取れねぇな」
イ「てめぇえええぇ――――ッ!!!!」
土蜘蛛「出しゃばんな」
叫ぶイタクが殴り飛ばされた。
土蜘蛛「オレが選ぶまで待ってろ。次はそこの…おめーだ」
次々と、小妖怪たちが潰されていく。
(どうする、どうする…っ!?
このままじゃあ全滅だ。
一瞬でも良い、土蜘蛛の動きが止められれば……ﾊｯ)
動きを止める…それが出来る人物を思い出し、急いで探す。その姿は案外自分と近いところに見つかった。
神「Aっ!!!!」
あ「何っお兄ちゃん!!」
駆けてくる妹に早口に指示を出す。
神「A、あいつの身動きを止めれる!?
一瞬でも良いんだ!!」
俺の考えが分かったのか、決意したように大きく頷いた。
実行しようと、土蜘蛛に気付かれない様に走っていくAを横目に見て、
自分は未だ暴れ続ける目の前の巨体を見上げる。
神(…一度きりのチャンスだ。これを失敗したら後が無いし、俺もAも危ない)
冷や汗が背中を伝った
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夜 - この話大好きです！更新頑張って下さい！ (2016年9月3日 0時) (
レス) id: 1b13281dea (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 十六夜(プロフ) - 更新待ってま〜す！ (2015年4月3日 0時) (レス) id: d7537b17c1 (このIDを非表示/違反報告)
布団蓑虫(っ´ω`c) - すっっっっごい面白いです(≧∇≦)this is DOD(ﾃﾞｨｽｲｽﾞｺﾞｯﾄあってます？)続き待ってます((((*゜▽゜*)))) (2014年11月4日 19時) (レス) id: 7630af5122 (このIDを非表示/違反報告)
レンレン(プロフ) - 続きが楽しみ！更新頑張って下さい！(⌒▽⌒) (2014年7月20日 12時) (レス) id: aeef68e56f (このIDを非表示/違反報告)
練 白珱 - 神威大好きだぜ！ (2014年7月15日 17時) (レス) id: 160c54893e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍帝 | 作成日時：2014年1月11日 21時
