Top Secret。【twst】 (ページ6)

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Episode5 ページ6

『……ぁっ』

気づいた時既に遅く、その雄は叩かれた頬を見て放心している。

何してんの！？私！？更に煽っちゃったじゃん、時間稼ぐ所か自分で減らしにいってるよ！！

さぁぁぁと顔から血の気が引いていくのを自分でも嫌という程分かる。

「てんめっ……！！覚悟は出来てんだろうなぁ」

「まずは躾にしてやんねぇとな」

そうやって近づいてくる。

その時、

ガッシャァァァァン！！！！

と音がし、この部屋の扉が吹っ飛ばされた。

『え…』

驚いて音がした方を見る。

すると、そこには……何度来て欲しいと望んだか分からないほど助けを求めていた人達が来た。

きっと声は届いてなかっだろう、でも来てくれたのだ。

その時再び自然と抑えていた涙が零れ落ちる。

「姉ちゃん、遅れてごめんねぇ。……稚魚共…ぶっ潰してやるよ。なぁ、ジェイド」

「ええ、フロイド。姉さんを泣かせた罪は重いですよ……僕達が必ず守りますから」

「ひぇっ……！！ど、どうしてフロイドさんとジェイドさんが！？！？」

さっきとは打って変わって私を襲おうとした奴らの顔は血の気が引いていた。

次の瞬間戦いの火蓋が切れたかのようにジェイドとフロイドが彼らに襲いかかる。

襲いかかった後からは、まさに一瞬だった。

フロイドとジェイドが各一人ずつ首元の襟を握っている。

そんな二人はかすり傷一つしていないが、さっきの人達はこてんぱんとまでは行かないが気絶までしていた。

「つまんねぇな…」

「ふふ、こんなに弱いのならウォーミングアップにもなりませんでしたね」

「まっ…とりあえずアズールの所行くよぉ」

「はい。あっ、そうだ姉さんも一緒に行きましょう。…僕らと居た方が怖い思いせずにすみますから」

「それに、まだ夜ご飯も食べてないもんねぇ。ジェイド、名案～！！」

私が口を挟む余裕も無く、どんどん話が進んで行く。

そして、手錠と足枷を外された。首輪だけは逃げ出さないように着けられる。

私はさっきの出来事でどれだけ彼らの傍に居る事が安全かを思い知らされ、元から逃げる気は無いものの、更に逃げ出す気力は無くなってしまった。

『ジェイド、フロイド……助けに来てくれて、ありがとうございます…』

掠れ掠れな声でお礼を告げ二人の空いている手を微かに逃げる。

未だに指先が冷え切っていて、どれだけ恐れていたかが見るだけで分かった。

ジェイドとフロイドはお互いに目を合わせてから私の手を強く握り返してくれた。