Top Secret。【twst】 (ページ2)

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Episode1 ページ2

「姉さん！」

「姉ちゃん、見てみて！！ジェイドと拾ったんだぁ！」

「あっ、フロイド！僕が言おうと思ったのに…」

綺麗な貝殻を見せながら軽く喧嘩する二人を横目にクスリと笑ってしまう。

私の事で喧嘩しているなんて…って思うと、ドッと愛しさが増した。

『…ふふ。ジェイド、フロイド、喧嘩してはいけませんよ。姉さんは二人の笑顔が好きですから。

ね？笑ってちょうだい』

そう言って二人に笑いかける。

すると、二人は喧嘩を辞めて愛らしい笑顔を見せてくれた。

その瞬間、水をかけられたかのようにふと幸せな夢が終わった。

「あ、姉ちゃん！起きたぁ？」

『…ええ』

突如、瞳にフロイドが映り込み笑顔を浮かべている。

暫くぼんやりと見つめ返していると、私が居る牢獄の鍵を開け中入って来た。そして、軽くキスされる。

『んぅ…っ』

姉弟なのに、そんな言葉はもうフロイドやジェイドに言っても通じないだろう。

その後、再び牢獄に鍵をかけ、満足したかのようにペロリと舌なめずりしてからフロイドはこの牢獄が設置されている白の壁に囲まれた部屋のドアに手をかけた。

「…オレ、ジェイド達呼んでくるぅ～！！
姉ちゃん…オレが居ないからって逃げちゃダメだからね？」

最後に声のトーンを下げ、釘を刺すように言う。

牢獄に入っていて、しかも鍵が居る、それから首輪と手錠と足枷を付けられていて出れる訳が無いのにフロイドは必ず毎回そう言っている。

一体どうやって逃げ出すのやら…、私は毎回不思議に思っていた。

『どうせ逃げられませんから。変な心配しないで呼びに行くなら、行ったらどうです？』

「…姉ちゃんなりの強がり？可愛いねぇ、強気な子はオレ好きだよぉ。物分りの悪い子は嫌いだけどね」

そうフロイドは更に笑みを深めて、部屋から出て行った。

誰も居ない間は私が唯一リラックス出来る時間。誰か一人でも居れば自然と気を張ってしまうから。

…ふと、その時思った。

フロイドやジェイドやアズールはいつからああいう風になってしまったのか。

気づいたら、監ｷﾝされていてショックなのと不思議で考える暇なんて無かったけれど大分冷静に物事を考えられるようになったから色々な所で些細な事でも疑問に思う事が増えた。

私は根本的な理由を知らない。