よんかいゆめみた ページ5
お味噌汁を無理矢理からだのなかにながしこみ、わたしはぐったりと頬杖をつく。
「A、今日は学校どうするのか」
「いきたくない」
かたくなに首を振る私に、キドが優しく頭を撫でた。
「もう十日目だぞ?」
「…いく」
絞り出した声は震える。
私の異変に気づいたキドは、心配そうな顔で私のほっぺをつまんだ。
「嫌な事があったら、すぐに帰ってきていいんだからな。電話したら迎えにいってやるし、いつでもアジトにいるから安心しろ」
「ん」
私は、制服に着替えるため自室へ戻った。
*****
もう二時限目は確実に終わっている。
ついたとしても四時限目あたり?
給食前には帰りたいから、実質出席だけとって帰る事になる。
「いってきます。」
「ああ。いってらっしゃい」
「あっ、Aちゃーん!いってらっしゃい!」
「あ、カノ。うん、ばいばい」
扉を閉める。
でも。
みるみるうちにさっき食べた物が、嘔吐物となって喉元まで上がってくる。
「う……」
私は、アジトの扉をすぐに開いた。
「やっぱ…むり…」
倒れ込む私を、キドがすぐに支える。
ツインテールの髪が、力なくだらんと垂れる。
「…そうか。無理だけはするな。今日は休め」
「…ごめんなさい。」
自分の情けなさに、なみだぽろぽろ。
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ふう - カゲプロはキド推しさん» ありがとうございます!はっぴーです (2021年6月14日 11時) (レス) id: cc96c7f0bb (このIDを非表示/違反報告)
カゲプロはキド推し - 面白い小説でした!!最後の部分鳥肌がたちましたいつでも応援しています (2020年9月6日 0時) (レス) id: 38eebacbdf (このIDを非表示/違反報告)
ゆめか(プロフ) - ふうさん» うん(*^^*) (2015年5月11日 19時) (レス) id: 78a558eb62 (このIDを非表示/違反報告)
ふう(プロフ) - ゆめかさん» 嬉しいです、ありがとうございます…! (2015年5月10日 22時) (レス) id: 24ae9139d3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめか(プロフ) - ふうさん» うん。可愛いし、センスがあって、いいと思う。ふうさんが作る小説好き (2015年5月10日 19時) (レス) id: 78a558eb62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふう | 作者ホームページ:
作成日時:2015年1月18日 17時