第109Q ページ33
対桐皇戦、終了のブザーが会場を駆け抜けた。
それは、虚しくも、私たち誠凛の敗北を事実にした。
後半は、圧倒的な強さを青峰がみせた。
それはもう、ベンチにいる私たち、そして会場にいる全ての人が、息を呑むほどに・・・青峰は強かった。
大我は怪我が完治しておらず、下げられた挙句
テツヤのバスケは、何度もパスカットされ機能しなかった。
それもそのはず、テツヤのパスを1番受け取ってきたのは、紛れもなく青峰なのだから。
それでも、選手らは最後の最後まで、諦めなかった。
だから、ベンチの私たちも諦めなかった。
もう逆転なんてありえないだろうって会場の人全員が思っていても、コートの中にいる選手が1人でも諦めていなかったら、ベンチにいる私達も諦めちゃダメなんだ。
大敗して、戻ってきた選手らを見つめながら、私は場違いにも、誠凛バスケ部でよかったと、心の底から思ったのだ。
今はまだ届かなくとも、私の求めていたバスケをしている彼らなら、本当に、私のこの小さな願いを叶えてくれるかもしれない
誠凛は、その後の試合に全て負けてしまい、インターハイ出場には至らなかった。
大我の欠場に加え、テツヤの不調がきっと原因・・・
火「正直、もっとなれると思ってた。けど、このザマだ・・・
圧倒的な力の前では、力を合わせるだけじゃ・・・、勝てねぇんじゃねぇのか」
控え室で大我がテツヤに言うのを聞いた。
負けてしまったものはどうにもならないから、次の目標であるウィンターカップに向けて頑張って欲しいって思ってたのに
2人はすれ違うばかり
テツヤが気にしてるのは大我に言われたこの言葉に違いない
私も最初に聞いた時、絶望した。
勝つには、力を合わせるべきじゃないって意味に聞こえたんだ。それは、青峰やほかのキセキの世代たちの、個人プレーのバスケを意味してたから。
でも、大我がそんなこと言うはずもないって思った。
私は少し彼を信じてみたくて、言葉の真意を考えたんだ。
力を合わせるだけじゃ勝てない
だけじゃってことは、+αがあるって事だろうか
あくまで力を合わせることを前提に、大きな力に立ち向かう方法は・・・
『そうか、!ひとつひとつの力を大きくすれば、合わさった力も大きくなる。これなら、圧倒的な力にも敵うかもしれない・・・!!』
大我は、まず、個人技を高めようって意味で言ったんだ・・・
・・・にしても!もっと伝え方があっただろう!!?
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涸萌佳雨(プロフ) - ミオさん» コメントありがとうございます(՞ . .՞) 近日公開ですので、今しばらくお待ちください!話の内容をどこまでにするかで題名を検討中なのです(*´ `*) 早く皆様に公開できるように頑張りますね! (2022年11月23日 11時) (レス) id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - パスワードってなんですか( ; ; ) (2022年11月22日 22時) (レス) @page36 id: 7d809c8ef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涸萌佳雨 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時:2021年9月23日 19時