彼女 と 義妹〜3 ページ20
ﾄﾝ､と地面に着地した。地面には足型が二つ。
こちとら山羊やってたんだ。脚力舐めんでくださいな。
「ひ、ひぃ……」
ごめんねユリ。体へのGヤバかったよね。さらに悪いけれどちょっと走るからつかまってて。
「は、はい。……直角とか、ジェットコースターでも見ませんよ」
へー遊園地行ったことあるのか。私も行ってみたいですわ。千葉に凄いのあるんだよね。ネズミーマウスくん。文句を言うならば千葉にあるのに東京ってついてるとこまじで解せない。千葉ディ○ニーランドじゃダメなのかよ。
「それ大事ですかね?」
大事です。貴方が今日黒色の下着を着ていることくらいに大事です。
「あんまり大事じゃないんですね」
そうきたか。
ユリは変なとこで鈍感だなそこも可愛い。
てか黒だと気にくわないのが一人いるからそこがだよね。黒が似合うとかほざきやがったあのクズメガネさん。
……その通りでしたね。
でも白は譲らない絶対だ!!
『……』
庭に到着。
見ればすでに何人かは来ていて、私と目が合うと警戒するようにこちらに来た。
「150cm台が自分より背の高い子をお姫様だっことか格好悪いわ〜」
なんだこいつ喧嘩売りに来たのかよ(怒)。
『んだとコネシマァ?やんのか、おん?やんのか?』
「あ、ちょ待ってください。はい」
ユリを抱えたままにｶﾞﾂﾝｶﾞﾂﾝとブーツを鳴らせばコネシマは手首をｸﾙｰｯした。ついでに目も反らされた。ああ君らしいね(無)。
ま、そんなことはいいんだよ。重要なことじゃあない。
私は空に向かって大声で吠えた。
絶対に会いたくなかった、そこにいるモノに届くとわかっていて。
格好悪いね、神ともあろうお方が人間に臆するとは。
「気づいてたの?」
『気づかないと思っていたの?』
さあさあおでましです。
五階から飛び降りてきたソイツはワラう。
「お久ぁ〜【外なる神】」
『もう二度と顔も見たくなかったよ【グレート・オールド・ワン】』
周りの奴らを全部置き去りにして話は進む。
人ならざるものと人ならざるもの。
神と神の対談だ。
人間ごときが入ってくるな。
そんな雰囲気を彼らに植え付けながら。
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作者名：べっこう飴エ | 作成日時：2017年9月3日 18時
