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泣かないように 、
なんて暗示してできるだけ 、
いつも通りの笑顔で 。
「 今更遅いだろうけれど 、
夏目くんが 、あんずちゃんのことが好きなのは勿論知ってる 。
だってずっと見てたから .. ！
でもね 、わたし 夏目くんのことが好きなの 。
どうして夏目くんがあの花をくれたのかはわからないけれど 。
夏目くん 、ありがとう 。」
、
これだけ 。
これだけ言えたら充分 、
もう去って仕舞おう 、泣いてる顔なんて彼には見られたくないもの 。
ぎゅっとスカートの裾を握り 耐えた 。
" じゃあね "
「 ばかなノ ? 」
「 え 、? 」
「 自分の気持ちだけ伝えて満足しないデ 。」
「 ご 、ごめん 。」
焦った 、夏目くんにこんなに強く言われたの初めてだから 。
「 ボクは子猫ちゃんのことが好きなんじゃなくテ 、今 ボクの目の前に居る Aちゃん のことが好きなんだけド .. 。」
「 嘘つかなくていいのに .. 。」
、
きっとこれも彼なりの優しさ .
「 これでも信じられない ? 」
彼はすっと私に近付くと 、
頬に接吻を落とした 。
「 ず .. ずる い .. 。」
「 ボクから言えなくてごめんネ 、
こんなボクでいいなら 付き合ってほしいナ .. 」
いつになく弱気な彼 。
「 勿論 、すき .. 夏目 。」
＿＿＿ リナリアの花言葉 、
この恋に気づいて 。＿＿＿＿＿＿
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作者名：瀬俐 . | 作成日時：2020年1月27日 20時
