She does not put a lie. (ページ37)

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ドさんの言葉ページ37

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トイレの前を通ると案の定電気は消えてて、
もしかしたら中に？と思ってのぞいたけどいなかった。

宛もなく探してると
マネヒョンの声が聞こえた気がして立ち止まる

声がするのはどーやらミーティング室から。
扉はきっちり閉まってるけど
少し耳をすましてみたら声が聞こえる。

潰れそうな声で話すのは紛れもないベクだった。

"好きな人がいて、その人に会いたいんだ…
一瞬でもいいから会いたい………"

弱々しくて今にも消えそうな声で
マネヒョンに訴えていて

好きな人=Aのことだろうな
すぐに分かった。

声をかけるわけもいかず
俺は何も知らないふりをしてスタジオに戻ると

そのあとすぐにベクが戻ってきた。

何も無かったかのようにいるけど、
マネヒョンには拒否されたんだろうな

ベクの目は少し赤くなってるから。

「思うことは悪いことじゃないよ」

あまりにもその姿が痛々しくて
なんて声をかけるべきか悩んだ。

無理矢理にでも会わせてやりたいけど
俺もベクも立場なんて1ミリも変わりやしないから
成す術なしとはこのことで、

「今はみんなで支えあうしかないから」

そおいってベクの肩を抱くと
張り詰めてた糸が切れたように
わんわんとベクは泣き始めた。

「………懐かしいな」

BH「やー、何独り言？俺目の前にいるんですけど」

「いや。なんでもないよ」

BH「え、なにそれ」

「あ、ハーブティーラストだわ」

BH「え、？買い物行こ今日、ね？」

「Aに引越し祝いでも買うの？」

BH「なんでわかったの！？」

いやいや、顔に書いてありますよ。
久しぶりにベクのキラキラした顔をみた
Aのことが好きだったあの頃と同じ笑顔

「ベク一人で行ったら変な置物とか
買いそうだし、付き合うよ。」

BH「やったあ～よろしく」

実はもうひとつハーブティーのストックはあったんだけど、それは奥の奥にしまっておくとしよう。