手下との日常…？ (ページ30)

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医者要らずページ30

A『けほっけほっ…ぅう…』

ああ…頭痛い…これは絶対熱あるやつだ…
どうしよう…もう朝食の時間だよね…
風邪引きましたって言いに行きたいけど体が言う事聞かない…

ｺﾝｺﾝ!!

ダル「Aー？寝坊かー？アップルが今日も美味しいご飯作って待ってるぞー！」

A『ダル…ごめん…風邪引いたっぽくて…』

ダル「ほんとか！大丈夫か！今アップル呼んでくるから待ってろ！」

A『あ、うん。ありがと…』

ダダダっと走り去る音が聞こえ、アップルー！と叫ぶダルの声が聞こえる…そこで私は急な眠気に襲われた。

～

A『あれ…寝てた…？』

当たりを見渡すと、近くに皆からのものと思われるお見舞いが置いてあった。

アッ「あぁ…随分と深い眠りだったな、A。」

A『アップルさん…ごめんなさい、朝ご飯行けなくて…』

アッ「No problem…お腹が空いているだろう？風邪の時はリンゴだ。すっておいたから食べやすいと思うよ。」

さぁ、とスプーンを口元に差し出される。
ぼーっとした頭でそれをパクリと口に入れる。

A『…おいしい』

アッ「そうだろう？さぁ遠慮するな。」

A『なんか嬉しそうですね。』

アッ「あぁ。リンゴを褒められるのは嬉しい。それに、私の手からものを食べている君が愛らしくてね。」

そう言って目を細める。

A『ぁ…アップルさんといると気が抜けるって言うか…甘えたくなるんです。』

アッ「へぇ。ならどんどん甘えてくれて構わない。弱っている時だけじゃなくてね。」

優しく髪を撫でられて、また眠くなってきた。

A『ふぁ…もうひと眠りします。アップルさんのおかげでだいぶ良くなりました。』

アッ「そうするといい。早く良くなるよう祈っているよ。」

すぅすぅと寝息を立て始めたAの額に優しくキスをし、部屋から出ていった。

ﾊﾟﾀﾝ

Aの部屋の前でふぅ…と息を着く。
思った以上に弱っていた彼女をこのままどうにかすることは簡単だった。
しかし、

アッ「正常な判断ができない時に心を動かすのは嫌だからな。」

それでは意味が無いから。