【降谷零】走り屋なんて嫌いです Ⅱ (ページ38)

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暴露ページ38

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-江戸川コナン side-

小五郎と蘭はそれぞれ予定があるということで朝食を食べてからすぐに、お店を出ていってしまった。店内がまだ空いているということで彼と先程の話の続きをする。

「安室さん、車のこと莉子さんに言えそう？」

「頑張って今夜にでも言うさ」

「そっか、頑張ってね。莉子さん怒るかもしれないけど、婚約破棄にはならないと思うよ」

「はは、ありがとう」

「それとさ、公安エースの安室さんが奥さんの尻に敷かれるなんてすごい話だよね。風見さんとか部下のお兄さんたちに知られたら驚くよね」

「うん、そうだね。奥さんの尻に敷かれてるってうっかり口に漏らさないようにね。…でもまぁ、僕はさ、家にもあまり帰れないし、心配させたりとか、莉子にかなり迷惑かけちゃってるだろう？それなのに、たまに帰った家で威張れないよ」

「そっか、優しいんだね」

この間の事件で自身が一人で背負い込み、一人で戦っているということがわかった。精神的疲労、ストレスだってかなり多いはずだ。その生活の中で、愛する人を見つけて、素を出せる人がいると言うことは彼の支えになってるはずだ。

困った顔をしながら威張れないという彼。それなのにどことなく幸せそうな表情をしている事がそれを物語っている。

それにしてもそんなことを思える彼は、世の女性たちが憧れる旦那像だろう。

「でも本当にデキ婚じゃないの？」

「君もか…本当に違うよ。組織に潜入してる身で子供は作れないよ」

「そうやってちゃんと後の事考えてるのに、車の事は莉子さんに怒られるって思わないの？」

「君は痛いところ突いてくるなぁ」

莉子のことを考えていても、自分の事は少し疎かになりがちではないか。そんな事を思いながらオレンジジュースを飲み干した。

「そう言う君はどうなのさ。工藤新一くん」

ジュースを飲み終えたところで、耳元でこっそり言われた言葉に驚いてしまった。そのまま彼を見たか、呼ばれたお客さんのところへ行き接客中だ。

スマホによって盗聴されていた時に知られてしまったのだろう。抜かりなくやったつもりだったがやはりこの人には叶わないようだ。