Date35 ページ37
「とりあえず今はこいつらを倒さなきゃだな。」
そう言って相手は私から視線を外し、米屋くんや駿くんの方を見る。
「数の有利を活かした攻撃も手慣れている。なかなかに手強い相手だ。こういう場合は…。」
__ゴゴゴゴ
「…！？」
「飛んだ！」
「やべっ！」
敵が飛ぶ。そんな装置があったなんて…。
さすが軍事国家というべきか、トリガーの性能がこっちの世界よりもはるかに優秀である。
「こういう場合は、同時に相手をしないことだな！」
敵は上空から大量の弾を雨のように降らせてくる。
まさか自分がこれを受ける日がくるなんてね〜？
油断していた私は少し肩に被弾してしまった。
背後に見える、一筋の光。
「…！？やばいっ！」
それは敵が軌道を変えて放ってきたバイパーのようなものであった。
完全に目の前の弾に気をとられていて、背後からの攻撃に気づくのが遅れた。
__グイッ
もう少しで当たりそうという所で、誰かに手を引かれる。
「おいおい、あぶねーな！？」
「あ…、いずみん…。」
どうやら助けてくれたのはいずみんのようで、そのまま建物の下まで誘導してくれる。
「お前、さっき名前呼ばれた時から集中力きれてるぞ？確かに気になるかもしれないけどさ、今は切り替えろ！」
それはまさに図星。
先程名字を呼ばれた事が凄く不気味で、でも気になっていた。
それにお母さんの形見であるイヤリングにも見覚えがあったらしいし、もしかしたらお母さんの事も…。
そんな事を頭の中で考えていた為、戦闘に集中できてなかった。
でも、珍しくいずみんがまともに言ってくれたおかげで目が覚めたよ。
「うん…、そうだよね。わかった。切り替えるよ、ありがと。」
「あぁ、お前の歌が鍵になってくるかもしれねーんだ。頼りにしてるぞっ！」
この人は、私の欲しい言葉が分かっている。
こんな歌でも、こんな力でも必要とされているんだ。
それを認識できるだけでも、モチベーションが何倍にも上がる。
「頼りにしてる…、か。いずみんありがと。私、がんばるよ！」
まだまだ戦いはここからだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 197人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ルベラ - 神小説を見つけたゼ☆ ちょうど吸血鬼にはまってるので凄く好きです。しかもいずみん推し本当にありがとうございます。 (2021年6月5日 23時) (
レス) id: 5c3b65f0f4 (このIDを非表示/違反報告)
木の葉月 - めっちゃ面白いです！いずみん推しなんっすよ私。応援してます！更新頑張って下さい！！ (2020年8月9日 1時) (レス) id: c1e8187e40 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - sweetメロンさん» ありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいですっ。更新頑張ります！ (2018年12月28日 18時) (レス) id: e134c95972 (このIDを非表示/違反報告)
sweetメロン - とっても面白いです！更新頑張って下さい！ (2018年12月27日 14時) (レス) id: f91e96a353 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - 蜂谷さん» 応援ありがとうございます！あんスタとワートリいいですよね！ゆっくり更新ですが頑張ろうと思います！ (2018年12月15日 22時) (レス) id: e134c95972 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：天音 | 作成日時：2018年12月1日 21時
