番外編 -うずまきクシナ篇- ページ5
中忍になり、ちょっとした里外任務にも慣れてきた頃
「もう!しつこいってばね!!」
『…?』
修行のために演習場へ向かう途中
聞き覚えのある声と共に何かが壁にぶつかるような音が聞こえた
演習場への道をはずれ、声のする路地へと足を運ぶと予想通り
そこには赤い髪を揺らし今にも殴りかからんと拳を振り上げている女の子
うずまきクシナの姿があった
奥の方には返り討ちにあったのであろう数名がボロ雑巾のようになって横たわっている
「わ、悪かったよ!許してくれ!」
「問答無用!」
ドカッ
最後の一人がボロ雑巾に加わった
「このハバネロ様に勝とうなんて100年早いってばね!」
フンッと息を荒げボロ雑巾たちを見下ろす姿のなんと勇ましいことか
ふと上の方に気配を感じて見上げると、ボロ雑巾の仲間と思われる男の子が見えた
屋根の上からクシナに向かって手裏剣を構えている
クシナはまだ気づいていない様子
『…!』
キンッ
放たれた手裏剣を私が投げた手裏剣が弾く
「…な、何!?」
驚くクシナに近づくと私を見て更に目を丸くさせた
『上にまだ残っているみたい』
説明をしようとしたら上にいた男の子が私たちの前に降りてきた
「またあんたね!やるなら正々堂々かかってきなさいよ!」
どうやら以前からクシナにちょっかい出しているいじめっ子の一人のようだ
「うるせえ!よそ者が木の葉の忍になんかなりやがって!何でお前なんかが!」
半ばやけくそでクシナに殴りかかった男の子は案の定キレてるクシナのかかと落としをもろに受け倒れてしまった
「…はぁ」
『……』
思いつめたような顔をしていたクシナがハッとしたように私に向き直った
「…さっきは、ありがとう」
『いや、怪我がなくてよかったよ』
「あの…これから、一緒にあんみつ食べに行かないっ?」
『え?』
まさかのお誘いに脳がショートしてしまった
「いや、えっと…さっきのお礼したいんだってばね!」
『……』
え?
可愛すぎじゃない?
こんな顔赤らめて一生懸命頼まれて、断る人とかいるの?
黙ってクシナを見つめ続ける私に、だんだん不安になってきたのか眉が下がってきたクシナ
慌てて行くと返事を返した
236人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あまね(プロフ) - コメントありがとうございます。サボり管理人故にお待たせしてしまうことでしょうが、寛大な心で更新お待ち頂けると幸いです (2018年7月1日 1時) (レス) id: 1de2d0bb0d (このIDを非表示/違反報告)
みーさ - とても面白いです! これからも頑張ってください!! (2018年6月30日 17時) (レス) id: c6295103af (このIDを非表示/違反報告)
しろくま - お久しぶりです。そろそろ続きを頂けないかなぁ〜。なんて思っての書き込みです。(スミマセン) (2018年2月11日 2時) (レス) id: 2cd02ea97c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 百合の花さん» コメントありがとうございます(^^)馴れ馴れしいなんてとんでもない。更新楽しみにしてくださってる方からのコメント、嬉しい限りです!他の人より更新は遅いですが完結まで是非お付き合いください(_ _) (2017年12月18日 21時) (レス) id: 09c16cdf37 (このIDを非表示/違反報告)
百合の花 - お帰りなさいです!初めてコメントするのに馴れ馴れしかったらごめんなさい。いつも楽しみにして読んでたので更新されて嬉しいです!いつも応援しています!頑張ってください! (2017年12月15日 23時) (レス) id: b8bc411ea9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あまね | 作成日時:2017年5月5日 17時