68話 ページ33
『…っ』
眩い光と共にぶわっと旋風が巻き起こった
風が治まり思わず瞑っていた目を開けると、祠の前で巻物を手にするクシナが微笑んでいた
クシナの後ろに見える祠は扉が開いており、無事封印を解くことに成功したことが分かる
「A!成功したってばね!」
嬉しそうに駆け寄ってきたクシナから巻物を受け取り『お疲れ様』と声をかける
″ミナト、こっちの巻物は手に入れたよ″
″ん、こっちも無事巻物を取り出した″
″忍や残党も近くにいないみたいだし、このままさっきの合流地点に集合でいい?″
″そうだね、俺たちの方も今のところ問題ないし、後で落ち合おう″
無線を切り、クシナとヒカリに引き返す旨を伝える
そしてそのまま合流地点へ歩を進めた
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無事A班とも合流し、あとは帰るだけだったがその前に…
グゥ…とクシナのお腹から盛大な音が鳴り、そういえば昼休憩もとっていなかったと思い出した
「情けな」とカカシからジト目を受けたクシナは腹の音が鳴った恥ずかしさとカカシへの怒りで顔が真っ赤だ
「う、うるさいってばね!封印解くのに体力使ってお腹空いたの!」
という訳で小休憩をとることになり各々腰を下ろしたり軽食をとったり自由に休んでいた
クシナとヒカリの三人で適当な木の根元に腰かけ自分たちも昼食をとる
『お、美味しい…』
クシナに弁当の具を分けてもらったのだがこれがまた美味い
弁当の中身も思っていたより家庭的なものだった
詰められた具たちは彩りも考えられていてとても綺麗だ
走ったり木々を跳んだりしてきたのに崩れていないのが不思議で仕方ない
それに比べて私のときたら…
思わず自分の手に持つものを見つめた
できるだけ荷物をコンパクトに、と最小限の準備で済ませるA
持ってきた食糧は持ち運びも管理も楽な兵糧丸と小袋に詰めた干し飯や煎り大豆
『(何だろうこの虚しさ)』
ふとヒカリを見ると彼女は持参したおにぎりを食べていた
しかし
『(私の知ってるおにぎりじゃない…)』
おにぎりなんて適当に白飯握って中に梅干しでも入れておけば充分だと思っていたのだが、
ヒカリのおにぎりは何というか…おしゃれである
二口サイズ程のおにぎりたちはそれぞれふりかけ等が使われこれまた彩りに富んでいる
『……』
これが所謂女子力の差というやつか…
Aが自分に呆れため息をついている中、
女子二人は何やらこそこそ話し合っていた
「作戦、開始だってばね」
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あまね(プロフ) - コメントありがとうございます。サボり管理人故にお待たせしてしまうことでしょうが、寛大な心で更新お待ち頂けると幸いです (2018年7月1日 1時) (レス) id: 1de2d0bb0d (このIDを非表示/違反報告)
みーさ - とても面白いです! これからも頑張ってください!! (2018年6月30日 17時) (レス) id: c6295103af (このIDを非表示/違反報告)
しろくま - お久しぶりです。そろそろ続きを頂けないかなぁ〜。なんて思っての書き込みです。(スミマセン) (2018年2月11日 2時) (レス) id: 2cd02ea97c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 百合の花さん» コメントありがとうございます(^^)馴れ馴れしいなんてとんでもない。更新楽しみにしてくださってる方からのコメント、嬉しい限りです!他の人より更新は遅いですが完結まで是非お付き合いください(_ _) (2017年12月18日 21時) (レス) id: 09c16cdf37 (このIDを非表示/違反報告)
百合の花 - お帰りなさいです!初めてコメントするのに馴れ馴れしかったらごめんなさい。いつも楽しみにして読んでたので更新されて嬉しいです!いつも応援しています!頑張ってください! (2017年12月15日 23時) (レス) id: b8bc411ea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あまね | 作成日時:2017年5月5日 17時