【ＮＡＲＵＴＯ】波風シンドローム2

64話 ページ29

「ん、全員集まったね！そろそろ出発しようか」

里の門前にて、時間１０分前に全員集合完了
中々優秀だ

今回は二班での合同任務
ミナト率いるスリーマンセルA班と
私率いるスリーマンセルB班、そしてもう一人今回の任務に同行する男の計7人での任務になる


『予定通り、付近までは二班一緒に行動ね。よろしく皆』

「よろしくお願いしますってばね！！」

元気に返事を返してくれたのは言わずもがなクシナだ
彼女は今回の任務で私と共に行動するB班の一員

クシナはこの任務の要でもある

「よろしくお願いします、柊隊長」

対してクールで冷静にそう返したのは銀髪の男の子
口元を布で覆い顔がほとんど見えないのが特徴のはたけカカシ

ミナト率いるA班の内の一人だ
私は今日が初対面だがミナトは何度か任務を共にしたことがあるらしい
下忍になって数か月というが忍の才に溢れ既に中忍レベルの実力をもっているという

流石、サクモさんの息子といったところか


下忍を連れているという点で分かる通り、今回の任務はそう難しいものではない

火の国の東に位置する渦の国、火の国の同盟国でありクシナの故郷だ
先の大戦で狙われ甚大な被害を受けた渦の国は惨憺たる状況で、もう復興の見込みはないだろう

渦の国と連絡がとれなくなり、火の国から隊が派遣された時にはもう遅く、
人々もほとんど残っていなかったという

そんな中最後まで残っていた渦潮隠れの一人うずまきアラトが戦時に亡くなった里長から木の葉へ言伝を預かっていた

渦の国の最期を悟り、ある二つの巻物を託したという

戦争が一旦落ち着き、渦の国周辺に現れる忍も少なくなったことから
今回その巻物を無事木の葉へ持って帰る任務が私たちに下った

その巻物がある場所は国境付近で南北に分かれて位置する二つの小さな祠
かつて渦潮隠れの里と木の葉隠れの里が秘密裏に情報交換や連絡を行うために使われていたという

両方とも特殊な封印術が施されておりうずまき一族の者にしかその封印を解くことができない上、
二つの祠で同時に封印を解かなければ巻物を取り出せない仕組みになっている

祠同士は数キロ離れており、二班に分かれて行動することになった
うずまきアラトはA班と共に北部の祠へ、私達B班は南部の祠へ向かい任務にあたる
今回は感知タイプが両班に一人ずつついており、敵の接近にもすぐに気づける編成だ

今は少し落ち着いているとはいえまだまだ油断はできない
万全の態勢で任務にあたるに越したことはない

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