【ＮＡＲＵＴＯ】波風シンドローム2

60話 ページ25

『やっと着いた』

「ん、何だか里が久しく感じるね」


此の国での療養を終え、Aとミナト、シカクは木の葉の里へ帰ってきた
シカクとAに関しては怪我も完治、ミナトは完治まではいかないがある程度動けるまでに回復した


「さっさと火影様んとこ行って家に帰ろうぜ」
大きく口を開けて欠伸をするシカクに促され、三人は火影邸へと向かった




「三人とも無事帰ってきてくれて何よりじゃ。疲れておるじゃろう、少し休暇を設けよう」

「いえ、此の国で充分療養しましたから俺たちは大丈夫です」

「え゛」

三代目の配慮を間髪入れず断ったミナトに対し不服そうなシカク
もう少しゆっくりしたかったのだろう

『(一番休むべきなのはミナトだけど)』
本人が大丈夫と言うなら大丈夫なのだろう

『それで三代目、この件の調査はどうなりましたか』

「うむ、暗部の者に調べさせておるが、まだ敵の正体は見えてこん。
お主らの隊を襲った男の痕跡が一切残っておらんのじゃ」


「すみません、非戦闘員も守れず、せっかく捕虜として捕らえた敵も情報を引き出す前に…」

「いや、密書を守り無事届けることが主らの任務じゃ。その任は果たされておる。
この件はこれからも極秘に調査を進める、気になるじゃろうが通常任務に戻ってもらおう」

やはり三代目は私たちをこの件から遠ざけたいように思える
相変わらず煮え切らないが私たちは二つ返事を返し火影邸を後にした


『私、寄りたいところがあるから』

そう言ってミナト、シカクと別れ向かったのは両親のお墓
久しく来れていなかったため供花はとっくに枯れてしまっていた

途中で購入した花を活けなおし、墓前に跪き両手を合わせた


『……』

あいさつから色んな報告をし終え、ゆっくり目をひらいた

今回の任務の件、休養している間自分なりに整理をつけた
そうして見えてきたもの…

それは極めて考えにくい、いや、あってほしくない事実だ

まず、ダミーがどうやって殺されたのか
冷静に考えればすぐに分かることだった

ダミーが殺された時″結界は張られていなかった″のだ
ミナトが張らなかったのではない
結界は何者かによって一時的に剥がされてしまっていた

一体いつ？
答えは最初から、だ

私達が休憩地点に到着してとった行動

私は水を汲みに川へ
ミナトとシカクは薪集めと結界札を張りに
駕篭持ち四人とダミー、隊長はその場に居た

その点は私以外ちゃんと裏がとれている

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