55話 ページ20
「こちらのことを知っているとはいえ、4対1だ。お前に分が悪いのは変わらないぜ」
隊長が言うも大人しく捕まる気はさらさらない様子で、先程隊長が投げたクナイを地面から抜き構えた
いよいよ本格的に戦闘になりそうだと身構えた時
シカクとミナトが先に動いた
［影縛りの術］
もう一度影を伸ばしたシカクと走り出したミナト
影に捕まらないように避ける男に向けてミナトはクナイを投げた
「そんなもの当たる訳ねえだろ、っと」
影を避けながら器用にクナイも弾いて躱す男へ向け私も攻撃を仕掛ける
【ツバメ吹雪!】
氷のツバメたちを飛ばすとそれに気づいた男は素早く印を結んだ
［土遁、土流壁］
クナイもツバメも地面から突き出した土壁によって防がれてしまった
『(土遁使い…あれ？)』
いつの間にか隊長の姿が見えなくなっている
［土遁、土竜隠れの術!］
男の足下から隊長が勢いよく手を伸ばした
足を掴んでそのまま地面に引きずり込もうとしている
「ﾁｯ、［雷遁、雷光!］」
周囲が一瞬で眩い光に包まれた
あまりに強い光を直視してしまったせいで目が開けられない
「ｸﾞｱｯ」
ﾄﾞﾝｯという激しい音とともに隊長の苦しそうな声が聞こえてきた
隊長も間近で光を見たせいで視界を奪われているはず
敵の攻撃をまともにくらったのかもしれない
『(…まだ目が開けられない、ミナトとシカクは…)』
「次はお前だぜ」
『…っ』
すぐ近くで男の声がしたかと思うとお腹に強い衝撃が走った
『ｳﾞｯ…』
相当な威力で蹴られたのか吹っ飛ばされた身体はロクに受け身も取れず木に打ち付けられた
後ろの木が倒れたのが音で分かった
「(名前！)」
ミナトが私の名を叫んだが大分声が遠い
『う…』
薄っすらと目を開けられるぐらいには回復したが、見渡しても敵の姿が見えない
見えるのは私と同じように顔をしかめながら目を凝らすシカクとミナト、目を押さえながら立ち上がろうとしている隊長だけ
『どこに…』
ゆらり
『…！』
視界の端で何かが動いたように見えた
が、特に何かいるわけでもなく森が広がっているだけだった
『気のせい…ｶﾞｯ!?』
突如自分の身体が吹っ飛んだ
何が起きたか分からず混乱しながらも次にくる衝撃に備えて固く目を瞑ったが、予想した衝撃はこなかった
「…大丈夫かい？」
『ありがとうミナト…』
受け止めてくれたミナトにお礼を言い何もないはずの空間を睨む
もう目は見えるようになっていた
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あまね(プロフ) - コメントありがとうございます。サボり管理人故にお待たせしてしまうことでしょうが、寛大な心で更新お待ち頂けると幸いです (2018年7月1日 1時) (
レス) id: 1de2d0bb0d (このIDを非表示/違反報告)
みーさ - とても面白いです！ これからも頑張ってください！！ (2018年6月30日 17時) (レス) id: c6295103af (このIDを非表示/違反報告)
しろくま - お久しぶりです。そろそろ続きを頂けないかなぁ〜。なんて思っての書き込みです。(スミマセン) (2018年2月11日 2時) (レス) id: 2cd02ea97c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 百合の花さん» コメントありがとうございます(^^)馴れ馴れしいなんてとんでもない。更新楽しみにしてくださってる方からのコメント、嬉しい限りです！他の人より更新は遅いですが完結まで是非お付き合いください(_ _) (2017年12月18日 21時) (レス) id: 09c16cdf37 (このIDを非表示/違反報告)
百合の花 - お帰りなさいです！初めてコメントするのに馴れ馴れしかったらごめんなさい。いつも楽しみにして読んでたので更新されて嬉しいです！いつも応援しています！頑張ってください！ (2017年12月15日 23時) (レス) id: b8bc411ea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまね | 作成日時：2017年5月5日 17時
