50話 シカクside ページ14
「で、何かあったのか？」
寝ている体勢のままなため、Aがどんな表情をしているのかは分からないが
すぐに返事が返ってこないところからして良い顔はしてないんだろう
女は好きなやつと一緒にいたり話したりすることが好きなもんだと思っていたがどうやらコイツは違うらしい
以前よりもミナトと距離をとるようになっている
別の女(クシナ)とくっつけようとしたり、素っ気ない態度をとったり、
「(女ってのはやっぱよく分からねえな…)」
『…分かってるのに、気持ちをコントロールできない』
「…！」
暫く無言だったAがぽつぽつと呟いた
『一緒にいても、距離をとっても…何でこんなに……』
「(泣いてるのか？)」
声色からそう判断し、眠くて怠い体を動かして後ろを振り返ったがAは泣いてなんかいなかった
何を考えているのかよく分からない表情で空を見上げていた
「……」
人の恋路なんてもんに口出す気はねぇ…
ただ
「お前が何を思ってそんな行動しているのかは知らねぇが、ミナトのことも考えてやってくれよ」
『…ミナトの？』
今は自分のことで精一杯といった感じなのだろうが、このままじゃアイツが駄目になっちまう
「いきなり仲良かったやつに避けられ続けて、素っ気ない態度とられ続けて、平気でいられるやつなんかそういねぇよ」
『…！』
いつも通り振舞っているがアイツも相当滅入っている
恋愛のれの字も分からねぇ俺に相談してきたくらいだ
「(…ま、面倒くさくて適当に″男らしいとこ見せとけ″なんて言った俺も俺だな)」
にしても傑作だった
俺の適当な助言を真に受けたミナトがまずとった行動が
一人称を″俺″に変える
普段器用に任務をこなすミナトからは考えられない不器用さ
Aはそれに気づいてないようだったが
『ミナト…』
Aの視線は焚火を挟んだ向こう側で寝ているミナトに向いていた
つられて俺もその視線の先を見る
「お前だって同じことされたら傷つくんじゃねぇか？」
『そう、だね。……悲しいや』
……何で俺はこいつに説教じみたこと言ってんだろうな
ガキの喧嘩じゃあるまいし
『…なんか私、子供みたい』
Aも似たようなことを思ったのかﾌｯと笑っていた
さっきより幾分か肩の力が抜けたような表情だ
「……朝だな」
『そうだね…』
「手のかかるガキのせいで本読む時間がなくなっちまった」
『……ごめんねお父さん』
「誰がお父さんだ」
「写真」 ミクモ班イラスト 見たくない人はとばしてください→←49話
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あまね(プロフ) - コメントありがとうございます。サボり管理人故にお待たせしてしまうことでしょうが、寛大な心で更新お待ち頂けると幸いです (2018年7月1日 1時) (
レス) id: 1de2d0bb0d (このIDを非表示/違反報告)
みーさ - とても面白いです！ これからも頑張ってください！！ (2018年6月30日 17時) (レス) id: c6295103af (このIDを非表示/違反報告)
しろくま - お久しぶりです。そろそろ続きを頂けないかなぁ〜。なんて思っての書き込みです。(スミマセン) (2018年2月11日 2時) (レス) id: 2cd02ea97c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 百合の花さん» コメントありがとうございます(^^)馴れ馴れしいなんてとんでもない。更新楽しみにしてくださってる方からのコメント、嬉しい限りです！他の人より更新は遅いですが完結まで是非お付き合いください(_ _) (2017年12月18日 21時) (レス) id: 09c16cdf37 (このIDを非表示/違反報告)
百合の花 - お帰りなさいです！初めてコメントするのに馴れ馴れしかったらごめんなさい。いつも楽しみにして読んでたので更新されて嬉しいです！いつも応援しています！頑張ってください！ (2017年12月15日 23時) (レス) id: b8bc411ea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまね | 作成日時：2017年5月5日 17時
