【ＨＱ】彼女の恋は蜜の味【黒尾・木兎】 (ページ26)

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蜜…２６滴　黒尾side ページ26

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由香を家に送っていく、道すがら公園があったから少し寄って、落ち着かせようと思った。

話してて……由香はずっと、落ち込んだまま、別れたくないの一点張りで、話が進まない。

段々辺りも暗くなって……もう、そろそろコイツを送って行ってやんないと、親が心配するな。

黒「なぁ由香………俺達はもう、終わったんだ…ごめん。ほんとにごめん。こんなひどい男は忘れてくれ……な。」

由「…………………………なんで、私じゃダメだった？その子の方が可愛いから……それとも、傍にいたからなの。」

それは俺にもわからねぇ……もし、Aの存在がなかったら、今でも由香と付き合ってたのか……それとも、Aの事がなくても別れようと思ったのか…………

黒「……………ごめ……わかんねぇ…けど、今、アイツの事が大事なのはかわんねぇから………」

由「そっかぁ……わかった。いつまでもしつこい女は嫌よね…………もう、鉄朗のこと……諦めるよ。

最後にハグしてキスして………おねがい。」

こんなこと……ダメなのはわかってる。

Aを裏切る行為だって。

それでも、今、由香にハグとキスをすれば………関係は終われる……

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ギュッ！

俺は由香を抱きしめた。

Aとは違う花の香りが……以前は好きだった香りなのに………今ではもう……気持ちが悪くなりそうだった。

由「……ねぇ、もっと強く………抱きしめて！」

俺は更に力を強めて、抱きしめた。

由香が俺を上目使いで見つめてくる。

少し前までは、あんなに可愛いと思えたこの表情も、今では……作ってるように見えて仕方がない

「うそ………………黒尾…先輩！」

そんなとき聞こえた声……こんなところで聞こえるハズもない声……

恐る恐る振り向いた。

やっぱりそこにいたのはAで、何故か隣には……

赤「やっぱり、黒尾さんでしたか。ほら、A、邪魔しちゃだめだから行こ！」

赤葦がいるんだ。