おまえを ページ26
咲「Aはさ、嫌じゃないの?殴られたり、蹴られたりして。」
『そんなの、嫌に決まってる。でも、我慢しなきゃいけないんだよ。』
咲夜は言う。
咲「おまえをいじめていいのは、兄である俺だけだ。他の奴がいじめてたら、絶対に許さない。たとえ同じ血が流れている奴だとしても。」
『何で咲夜だけはいいんだよ(笑)』
咲夜はニカッと笑って言った。
咲「俺は特別。でも、もしまた母さんや父さん、それから優希に何かされたら言えよ。俺は、俺だけは、Aの味方だから。」
その笑顔が、俺には眩しかったのか何でか、視界が潤んだ。
『咲夜ぁ…やっぱり俺、咲夜だけが頼りだよ。』
俺は上半身を少し起こして、咲夜に抱きつく。
咲「それを言ったら、七鬼くんは頼りにならないのか?」
『違う、違うんだよぉ。俺は、咲夜じゃないとこんなこと言えないんだよっ。』
結構久しぶりに泣いたな。
今まで強がってたのが台無しだ。
そして咲夜は抱きしめ返してくれた。
咲「泣くだけ泣けばいいよ、今は俺しかいないから。あと、ごめんなぁ、守れなくて。」
咲夜も泣いた。
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『んん、ここって、咲夜の部屋?』
周りを見ると、咲夜の物らしき家具や服があった。
咲「起きた?Aさ、あのまま寝たんだよ。だからとりあえず、俺の部屋に運んだ。」
咲夜は荷造りをしていた。
『咲夜、帰るの?』
咲「ん、あと十分後くらいにね。今日は服を取りに来たんだよ。少し足りなくてさ。そしたら母さんがAを怒ってたってわけ。」
そっか、もう帰るんだな。
『今日、ママはどうせ優希と泊まりに行っただろうし、パパは仕事が遅いから一人だわ。マジラッキー。』
咲「そうだ、夜ご飯作ったから、食べといて。」
『わかった、ありがと。』
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草生える(プロフ) - 加奈さん» ふぁ!? (2020年3月18日 13時) (レス) id: edfdfc9735 (このIDを非表示/違反報告)
加奈 - 七鬼をどうやって手懐けよう…? (2020年3月18日 13時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
草生える - あ、いや、そうならないかもしれませんけど。 (2019年9月13日 21時) (レス) id: bd0db97313 (このIDを非表示/違反報告)
草生える - そうしてみます!ありがとうございます。 (2019年9月13日 21時) (レス) id: bd0db97313 (このIDを非表示/違反報告)
由香里 - 夢主ちゃん、翼と同じタイミングで一緒にバーンってなって、病院で仲良くなって忍が嫉妬…。とかどうでしょう! (2019年9月13日 18時) (レス) id: 70dce2c9c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:草生える x他2人 | 作成日時:2019年8月28日 9時