第8話 ページ9
ベディヴィエールさんの説得のおかげで、兵隊さんは何とか納得してくれたようだった。
「(いいのかな……私、怪しい人間なのに。)」
自分で言ってて悲しくなってきたが、実際そうだ。素性の知れない人間、それが今の私なのである。
そういえば、責任を持ってくれるというのはどういう意味なんだろう……。
そんな私の不安を感じてか否か、ベディヴィエールさんは早々に答えをくれた。
『レディ、これは私からの提案なのですが、城で侍女として働くというのはどうでしょう？』
「侍女……メイドみたいなものですか？」
『はい、そうですね。城の掃除をしたり、料理を運んだり……』
とどのつまり、使用人である。
……楽な仕事では無いだろうけど、この国で居場所を作るのにはもってこいだ。
むしろ、喜んで受けるべきだろう。ベディヴィエールさんに感謝しないと。
「＿＿分かりました。精一杯働かせて頂きます！」
二つ返事で元気よく答えると、ベディヴィエールさんは目をぱちくりとした後、柔らかく微笑んだ。あぁ、やっぱり美人だ。
『良かった。ではさっそく城に向かいましょう！馬には乗れますか？
城下町とはいえ、城へは少し距離がありますからね』
う、馬！？
「ご、ごめんなさい……馬には乗ったことがないです…」
少し尻込みしながら言うと、彼は笑顔で答えた。
『大丈夫ですよ、私がお連れしましょう。』
心配しないで。と優しく彼は言い、バター色の馬を何処からか連れてきた。
＿＿そして、少し屈んで私に手を差し出した。
『お手をどうぞ、レディ』
こ、こ、これは〜〜！！
やばい、漫画とか、映画とかで見るやつだ〜！！
「は、は、はい……」
恐る恐るベディヴィエールさんの手を取ると、彼は私を軽々と持ち上げた。
……いわゆるお姫様抱っこだ。やばい。
「わ、わわ、」
『しっかり掴まっていて下さいね』
ベディヴィエールさんは私を先に跨らせると、すぐに自分も私の後ろに乗った。
必然的にベディヴィエールさんが私を抱きしめるような形になる。ホントにやばい。めっちゃいい匂いがする。
『なかなか悪くない景色でしょう？』
「は、はは……そうですね……
(さっきから動揺し過ぎて景色なんて目に入らないです。ごめんなさい。)」
そんな私の気持ちとは裏腹に、馬は落ち着いたペースでゆったりと城を目指していった＿＿
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蛙奈(プロフ) - コメント失礼いたします。この先の続きがあったような気がするのですが、消してしまったのでしょうか？|ω･`) (2021年6月30日 0時) (
レス) id: 443dc62262 (このIDを非表示/違反報告)
フェニックス(プロフ) - vannyさん» 此方こそ､宜しく御願い致しますm(_ _)m (2018年11月19日 18時) (レス) id: 8e3aac7538 (このIDを非表示/違反報告)
vanny(プロフ) - フェニックスさん» ありがとうございます！これからもどうかよろしくお願いいたします。 (2018年11月19日 18時) (レス) id: 08ddc0064c (このIDを非表示/違反報告)
フェニックス(プロフ) - vannyさん» 更新､頑張って下さい! (2018年11月19日 18時) (レス) id: 8e3aac7538 (このIDを非表示/違反報告)
フェニックス(プロフ) - vannyさん» 大丈夫ですよ…おお､同じ人いた!!(青王･バサスロ)…兄弟がプレイしてるし､うーん…殺らせてくれるか不明ですけど(苦笑) (2018年11月11日 20時) (レス) id: 8e3aac7538 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：vanny | 作成日時：2018年10月7日 4時
