第14話 ページ16
『つーかお前、何してたんだよ。
言っとくが、こんな夜中に徘徊してんのは兵士達だけだからな、俺じゃなくても怪しんでたと思うぞ？』
「ごめんなさい……大きな音がしたから何かと思って……」
私の眠気を吹き飛ばした爆音、その正体は一体何だったのか。正直それはどうでもよかったが、馬鹿正直にモードレッドが見たかったからです、とは言えないので仕方がない。
『あー、あれのことか？』
不意にモードレッドが暗闇に向かって指を指した。その方向に目を凝らしてみると、そこには。
「ひっ」
男性らしきものが壁にめり込んでいた。
『こいつはな、敵国の捕虜だ。これからアグラヴェインの所に連れていくんだよ』
男性らしきものは辛うじて息がある様子で、耳を澄ませると、はぁはぁと苦しげな息遣いが聞こえる。
「……っ」
見ていられなくて直ぐに目を逸らす。そんな私の挙動を見るや否や、目の前の騎士は少し笑って言った。
『ははっ……これに懲りたら夜中に出歩くんじゃねぇぞ。この国は年中戦争中だからな。
こんなこと、日常茶飯事だ』
……日常的に……こんな酷いことが……。
「(アーサー王が命じたの？いやでも……そんなことをする人じゃ……)」
いや、どうなんだろう。
彼の王は立派な英雄だが、賢王としては書かれていなかった。本当は酷い人なのかもしれない。
『おい、顔色悪くないか？
＿＿あ、もしかして……お前、王がそんなことを命じるような人間じゃないって思っていたのか？』
「……」
私の心を見透かしたかのような騎士の言葉に、思いがけず身体が硬直する。
『いいか、彼の王は残虐な方だ。今回の遠征だって、俺達遊撃隊に敵戦力の殲滅だけじゃなくて、抵抗した民衆までも殺すように命じたんだぞ？』
「……え、」
……本当、なのだろうか。信じられない。とても難民達を保護する人に出来そうな業ではない。
私はアーサー王に憧れていたようで、彼の王のことを何も知らなかったようだ。でも＿＿＿
「……それでも、
アーサー王は……王は、優しい人なんですよね？民衆に酷いことなんて……しなっ」
思わず反論したその時、彼の纏う雰囲気が変わった様な気がした。
何かまずいことを言ってしまったかと発言を撤回しようとしたが、時すでに遅く。
ｶﾞﾝｯ！！！！
一瞬の間に再び抜刀された騎士の剣が、今度は逃さないと言わんばかりに、私の首筋に突き立てられていた。
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蛙奈(プロフ) - コメント失礼いたします。この先の続きがあったような気がするのですが、消してしまったのでしょうか？|ω･`) (2021年6月30日 0時) (
レス) id: 443dc62262 (このIDを非表示/違反報告)
フェニックス(プロフ) - vannyさん» 此方こそ､宜しく御願い致しますm(_ _)m (2018年11月19日 18時) (レス) id: 8e3aac7538 (このIDを非表示/違反報告)
vanny(プロフ) - フェニックスさん» ありがとうございます！これからもどうかよろしくお願いいたします。 (2018年11月19日 18時) (レス) id: 08ddc0064c (このIDを非表示/違反報告)
フェニックス(プロフ) - vannyさん» 更新､頑張って下さい! (2018年11月19日 18時) (レス) id: 8e3aac7538 (このIDを非表示/違反報告)
フェニックス(プロフ) - vannyさん» 大丈夫ですよ…おお､同じ人いた!!(青王･バサスロ)…兄弟がプレイしてるし､うーん…殺らせてくれるか不明ですけど(苦笑) (2018年11月11日 20時) (レス) id: 8e3aac7538 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：vanny | 作成日時：2018年10月7日 4時
