22-1．頑張りすぎは ページ40
Aごめん。今日体調悪くて、会えなさそう。
エレベーターの中で彼女からのメッセージを眺める。
どうした風邪か?熱はないか?
そのメッセージに返事がなく、つい来てしまった。
とりあえずエレベーターを降りて、彼女の家のインターフォンを鳴らす。
「…寝てるな」
出てこないので、受け取った合鍵で彼女の部屋に入ると、リビングに電気はついていなかった。でも靴はあるから家にいるのは確かだ。
となると、いる場所は一つだ。
「A」
彼女の名前を呼びながらそこへ入る。
案の定、目の前にはベッドでうずくまって眠っている彼女がいた。
「…」
無言で近づき、ベッドに腰をかける。
起こさないようにそっと前髪を避け、額に手を当てると、幸い熱はないようだった。
すると、
「…か、ずくん？」
ゆっくり目が開き、夕方のオレンジ色に照らされた部屋の中で彼女の目が俺を捉える。
「返事がないから、来た」
「…そっか」
頭を撫でると、静かに返事をする彼女。
「何か食べるか？コンビニで買ってきた。ゼリーとかプリンとか」
「…ううん。いらない」
「…分かった」
がさごそと漁ってみるが、彼女の一言に俺はビニール袋をテーブルに置いた。
「…」
彼女はいつもよりぼんやりとしている。
寝起きのぼんやりさというより、何も考えたくなくてぼんやりしている顔だ。
だからか、
「…いてもいいか？ここに」
そんな言葉が思わず口をついて出た。
「…え？」
「…お前は一人になりたいんだろうが、俺は心配だ。だからここにいていいか？」
彼女の癖だ。頼られるのは得意なのに、頼るのは苦手。
一人で抱え込んで元通りになったら、解決したと思い込む。
それは解決した気になっただけで、根本的には何も変わっていないのに、だ。
「…うん」
「…寝てていい。起こさないから、気が済むまで寝ろ」
だけどそんなこと今の彼女には言えなくて、代わりに、眠りにつけるよう優しく優しく頭を撫でる。
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結城(プロフ) - 伊吹さんの方からやってきましたがやっぱりため息でますー(//∇//)たまたま早起きして読んでいたのですがにやにやとため息でバッチリ目が覚めました！ありがとうございます^ ^ (2020年9月4日 5時) (
レス) id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
MAYU(プロフ) - ありがとうございます。楽しみにしてます(*^^) (2020年8月28日 1時) (レス) id: 68cb4525c6 (このIDを非表示/違反報告)
リトルバード(プロフ) - MAYUさん» MAYUさん！初コメント＆リクエストありがとうございます！今書いていますのでもう少々お待ちいただけると嬉しいです！ (2020年8月27日 23時) (レス) id: fd0b490cca (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 志摩さんリクエスト。恋人夢主。志摩がお世話になってるからと紅茶のシフォンケーキを焼いて4機捜に差し入れしに行く話し。上司である桔梗にはゆたか君達と食べる用に別に用意。夢主のケーキに癒される志摩さんの話しお願いします。 (2020年8月25日 14時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
こな(プロフ) - リクエストです！ナイトプールで事件発生。404が現着。ヒロインに遭遇。水着ガン見。伊吹にぶちギレ志磨さん。伊吹に言わせたいのが、ヒロインちゃん、おっきいのね。ってな感じです。笑 (2020年8月24日 12時) (レス) id: 3a7ce308f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リトルバード | 作成日時：2020年8月5日 0時
