memory of blue -satoshi- ページ21
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父ちゃん、母ちゃん、そして俺。
三人家族で、小ちゃいアパートに住んでた。
最初こそ仲良く暮らしていたけれど、いつごろからかおかしくなった。
確か俺が、七つのとき。
『ふざけんな！！！このクソガキ！！どけ！！邪魔だ！！！！！』
父ちゃんが、母ちゃんに暴力を振るうようになった。
止めに入る俺にも、容赦無く襲いかかってきて。
母ちゃんも俺も、いつも傷だらけだった。
そんな父ちゃんに耐えられなくなった母ちゃんは、一年後、俺を置いて出て行った。
でも恨んでなんてなかったよ？
母ちゃんには、幸せになって欲しかったんだ。
母ちゃんがいなくなり、怒りの矛先は俺に向かうと思っていたけど、少し違った。
父ちゃんは一切手を出して来なくなった。
それこそご飯だってろくに用意してくれなかったし、何も買ってはくれなかったけど。
父ちゃんは言っていた。
『もうすぐ凄いものができる』と
幼い俺でもすぐに分かった。
"あれ"のことだと。
ずいぶん前から父ちゃんはあるものを作っていたんだ。
その仕事場によく連れてってもらって、そこの家の子と遊んだりしてたんだ。
だけど父ちゃんが変わってしまってからは、なかなか連れていってもらえなくて。せっかくできた友達にも会えなくなってしまった。
だけどもうすぐ、それができるんだ。
少しだけワクワクしてる自分に驚いた。
父ちゃんのこと…大嫌いなはずなのに。
なんだかその子の顔が浮かんで、嬉しくなったんだ。
…だけど。
それから二年後に完成したそれは、消滅した。
『これがあれば、世界はずっと平和だ』
作り主の彼のお父さんはいつも言っていた。
優しそうな笑顔で、嬉しそうに。
俺もそんなおじさんをかっこいいと思ってたし、だからそこ父ちゃんがそれの作成を手伝ったのだと思っていた。
だけど、違ったんだ。
父ちゃんが、いつものように朝家を出て行ったとき。
こっそり着いていってしまったんだ。
もうできると聞いていたから、それを見たかったし。そして彼にも会いたかったから。
行かなければよかったなんて、本当に思ったよ。
でも今思えば、行って正解だったね。
君にもう一度、会えたんだから。
memory of blue -satoshi-→←鳴く 4 -jun-
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ひまわり(プロフ) - ちー♪さん» ありがとうございます（＾Ｏ＾） 本当ですか？！それは本当に嬉しいです；＿； これからも頑張ります！！ (2015年1月3日 19時) (
レス) id: c2fc12ef7b (このIDを非表示/違反報告)
ちー♪(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後には思わず泣いてしまいました・・・これからも応援しています♪ (2015年1月2日 21時) (レス) id: 5698e14306 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - ひまりさん» ありがとうございます、ダラダラと続いたお話を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます；＿； がんばります！！！ (2015年1月2日 20時) (レス) id: c2fc12ef7b (このIDを非表示/違反報告)
ひまり - こんにちは。完結おめでとうございます。とても素敵なお話で、毎回更新楽しみにしてました。新作楽しみに待ってます。これからも応援してます( ´∀｀) (2015年1月2日 13時) (レス) id: 5be1096a86 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 碧李さん» 有難うございます！！！そう言っていただけると、頑張った甲斐があります^_^ 次も宜しくお願いします！本当にありがとうございました（＾Ｏ＾） (2015年1月1日 13時) (レス) id: c2fc12ef7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひまわり
| 作成日時：2014年7月23日 22時
