【stpr】Dark Strawberry Land

＊２９話＊【安心感のある案内人】 ページ31

『貴方は…？』




私は歩いてきた男の人に聞いた




「俺の名前はジェル、Dark Strawberry Landの案内人兼ジェットコースターの管理人や」




「ジェル」と名乗った彼はやっぱり案内人のようだ、そしてジェットコースターの管理人…莉犬やるぅとと同じ




今までの2回、案内人との最初会話はあまりスッキリしたものではなかった



私自身も怪しんでいたし、彼らも不思議だったし…




けど今回は違った




『ジェルさん、私…鍵を探しに来たんです』




彼の関西弁に深い安心感を感じた




なんか、なんだろう…現実味があるというか…親近感があるというか…




彼自体もオレンジ色の髪は珍しいけど、高身長でイケメンだ




可愛い系の莉犬とるぅとを見ていた私からしたら、凄く大人に見えた




そこにも安心感があったんだと思う




ジェル「あれ、意外とスラスラ喋ってくれるんやな」




少し目を丸くして言うジェルさんに、『はい』と頷いた




ジェル「まぁそんな硬っ苦しくすんなや！敬語も『さん』付けもいらん！Aが俺を見るのは初めてやけど、俺は初めてやないんやから」




あぁ、あれね…莉犬が言ってた「案内人はいつもゲスト様を見守ってる」ってやつ




冷静に考えたら何処から見てるんだろ？…なんか怖いけど考えるのはやめておこう




そして敬語と『さん』付けはいらないのね、やっぱりなんか彼は接しやすい




『分かった、じゃあジェルで』




ジェル「おん！んで鍵やろ？探しに来たんやもんな」




『うん、ここにある？』




ジェル「知らん！俺は無いと思う」




あっそうなの、じゃあ次の…




って駄目駄目！最初莉犬も同じ事言ってたけど、日記があったりしたもん！




鍵を見つける為のヒントがあるかも知れないし




『一応探させてもらっても良い？』




ジェル「かまへんで！もしかしたら俺が寝てる間にメイドが隠してるかも知れへんからな」




『「寝てる」って？』




ジェル「そのままの意味やで？たまにジェットコースター動かしたりするけど、使用回数があるくらいにボロいからな壊したら主様に怒られるやろ」




『そう、でも私ジェットコースター好きだよ』




ジェル「ほんま!?じゃあ乗ってみる？俺の【ジェルっとコースター】!!!」




待て待て待て、言いたいことがいくつかある




私は乗りたくて言ったんじゃない、調べさせてもらう上で言っただけなのに




この関西弁イケメンは何を勘違いしてるの…!?

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