【stpr】Dark Strawberry Land

＊１６話＊【迷路】 ページ17

迷路の中へと足を踏み入れた




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この迷路はサーカスがモチーフになってる




とってもカラフルで可愛らしいフォトジェニックなこの迷路は、若い女の子や子供に大人気




でもそれはStrawberry Landの話で、私がいるDark Strawberry Landは正反対だった




薄暗くて壁には赤いペンキが激しくかかっていた




このペンキはどこから来たんだろう…




くまさんが玉乗りするサーカスのようなテーマのはずが、ここは不気味なピエロが出てくるようなサーカスだ




『ここに鍵あるかな…？』




ないって保証が無いから本当に困る




私は、本当だったらお客さんと並ぶはずの通路を一直線に進んでいった




するとだんだんと奥に、メインホールが見えてきた




ここの迷路は勿論迷路であるだけに入り組んでいて、その上壁が動いたり、小さな穴を通ったりと少し頭を使う所もある




Strawberry Landと同じ構造ならなんの問題もないけど、どうなんだろう




私は同じであることを祈りながらメインホールへと足を踏み入れた




ーーーーー
メインホールには4つの扉がある、そして進む扉を選ばなきゃ行けない




左から順に緑、黄色、黒、紫この4色だ




私はゆっくり正解の扉に近付き、ドアノブに手をかけた




これが正解の扉、色は…




「フフ…」




『…!!』




その時、どこからか笑い声が聞こえてきた




思わずドアノブにかけていた手を胸の前で握りしめる




『だ、誰…!?』




背中を扉に預ける形で振り向き、薄暗い迷路に呼びかけた




「フフフ…」




『…！』




振り返った先には、勿論さっき私が歩いて入ってきた通路がある




そしてその通路の先からこちらに向かって…誰かが歩いてきていた




「フフフ…」




『…っ！』




ヤダ…来ないで…!!




私は怯えながら手探りでドアノブをひねろうとした




けど上手く回せず扉が開けれない




どうしよう…早く…早く開けなきゃ…！




「フフフ…久しぶりのゲスト様」




『…!!』




笑い声の後に聞こえてきた声




声色からして男の人っぽい、落ち着いた声




私がじっと見つめていた人の影が段々と顕になっていく




そしてやっと見えた姿は…




『ピ…ピエロ…？』




本格的なピエロではないけど、少しカラフルなスーツを着た仮面をつけた男の人だった




ピエロって事は、彼は案内人じゃないの…？




私が疑問に思いながら見つめていると、また声が聞こえてきた

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