【鬼滅の刃】心が読める…はずなのにな…

35話 【自分を責めないで】 ページ45

『…!?』




ベッド横にしゃがむ私を善逸が抱きしめた




善逸「泣かないで…そんなに自分を責めないで…Aちゃんのせいじゃない」




耳元で善逸が言う…




そうだ…善逸は耳が良いんだった




善逸「俺は嬉しいんだよ…？Aちゃんを守れて…だから…笑って…？」




『…ありがとう』




私はニコッと笑って善逸の顔を見る




善逸「そう…その笑顔が…その笑顔を見るために…」




善逸は更に力を入れ私を抱き締める




心臓の鼓動が早くなる…




やだ…善逸は耳が良い、こんなに心拍数が早いのが聴こえちゃう




たった5秒が5分に感じた




善逸は私から離れ、またベッドに横になる




『蟲柱様達呼んでくるね』




善逸はコクッと頷く




私は蟲柱様のお部屋へと向かった




ーーーーー
『蟲柱様、善逸が目を覚ましました』




蟲柱様「本当ですか！すぐに行きますね」




蟲柱様はアオイとなほちゃん達に声を掛け、部屋に向かった




私もついていき、扉の横で様子を見る




検査が終わり「安静してくださいね」と、蟲柱様達は部屋を後にした




善逸「Aちゃん！こっち来て！」




笑顔で手招きされる




『横にならなくて大丈夫？』




善逸「うん、起きてるほうが楽」




『そっか』と私はベッドの横の椅子に座る




善逸は遊郭であったことを話してくれた




『そんなことが…大変だったよね…ごめ…』




私が『ごめんね』と言おうとしたら、善逸に言葉を遮られた




善逸「こら！また『ごめんね』って言おうとした！絶対にAちゃんが悪いならしょうがないけど…そうじゃないでしょ？俺達が勝手にやったの、だから…」




善逸は私の手を掴み、包帯が巻かれた頭に乗せる




善逸「今は…頑張ったねって褒めて」




善逸がニコッとしながら言う




私はまた溢れそうな涙を堪え、善逸の頭を撫でる




『頑張ったね』




善逸が「イヒヒっ」と笑いながら少し俯く




しばらく頭を撫でたあと、善逸が私の方を向いた




善逸「ねぇ、Aちゃんは何してたの？」




『え…？あぁ…』




私は手を離す




『えっとねまず、いつもアオイに料理して貰うのは申し訳なかったから、私が料理を作ることにしたの』




善逸「えぇぇぇ！これからはAちゃんの料理が食べられるの!?」




『しー！そうだよ』




善逸「エッヘヘ…嬉しいな」




善逸は本当に嬉しそうな顔をする…




禰豆子といる時の笑顔…

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