レンタル婚約者―2―【赤司征十郎】

レンタル―46― ページ5

『……本当は来たかったんです。こちらこそ、お礼を言わせてください』


赤「今日は仕事の事は忘れて楽しんでください」


『え、でも……』


赤「ありのままの君がいいんです。ダメでしょうか？」


『わ、かりました……善処します』




こんな事初めてだ

ありのままの私で……本当にいいのかな……？

でもたしかに、旧友のみなさんの前で婚約者のフリをする必要もないだろうし……




？「えっと、桜庭Aちゃんだっけ？」


『あ、はい！』


桃「私は桃井さつきって言います。よろしくね！」


『よろしくお願いします』




桃井さん、近くで見てもやっぱり美人さんだ

ニコニコ笑っていて、初対面の私なんかにも優しい




桃「女の子が来るって聞いて楽しみだったの！」


『そんな、私は部外者なのに……』


桃「それは気にしなくて大丈夫だよ！そういえばみどりんの大学の後輩なんだよね？」


緑「あぁ。そうだ」


桃「2人は付き合ってるとか？」


主/緑「！？」


『ち、違います！本当にただの先輩ってだけです！;;』


緑「桜庭の言う通り、誤解なのだよ;;」


桃「あ、そうだったの？ごめんね;;2人一緒に来たからてっきりそうなのかなって;;」




よりによって、赤司さんの前で誤解されるなんて……;;

私は何だか赤司さんの反応が気になり、チラッと盗み見た

すると、バチリと視線が合ってしまった

私は恥ずかしくなり、すぐに視線を落とす




桃「赤司くんとも知り合いなんだっけ？2人はどこで知り合ったの？」


『あ、えっと……;;』




レンタル彼女なんて、口が裂けても言えないよね……どうしよう;;

その時、




？「皆さん、集まるのが早いですね」


桃「この声は……テツくん！ってあれ！？どこ！？」


？「桃井さん、後ろです」


桃「テツくん会いたかった！」




ナイスタイミングでメンバーの一人が来てくれたおかげで、なんとか答えずに済んだ

それにしても、影薄い人だな……;;いつの間に来てたんだろう;;




？「みんな〜！久しぶりっス〜！」


？「てか今日暑くね？外でバスケとか萎えるんですけど〜」


？「ねみー」




それが引き金だったのか、他のメンバーもぞろぞろとやって来た

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