赤司くんを落とさないとこのループから抜け出せない!?【黒バス】

Loop―20― ページ21

私だって元々は普通の生活を送っていたただの人間だ


それを訳の分からないループに巻き込まれて、挫折するなという方が無理な話


そう、私は悪くない


十分頑張った


少しくらい休んだっていいじゃないか




頭の中で勝手に言い訳を並べ立て、自分を更生化する


前にやめたくなった時は、あの熊が話しかけてきたんだけどな……



無意識に熊の人形を見つめるが、人形はピクリとも動かない



なんなのほんと……勝手に変な運命背負わせといて、そのまま音沙汰なしなんて……
そんな放置プレイ私はお断りなんだけど……




私はもう一度布団をかぶった




＊




どのくらいの時間が経ったのだろう


何回あの目覚ましに起こされたっけ


お母さんに何回怒られたっけ


何回担任の先生が家に訪ねてきたっけ




数えるのも馬鹿馬鹿しい、そんなことを考えるのはやめよう




母「働かざる者食うべからず、お使いお願い」


『え〜……外に出たくない』


母「お父さんに言いつけちゃうんだから」




お父さんをネタに脅されても、今までは断ってきたが……

確かにお父さんにくどくど言われるのはめんどくさい

お使いに行くか、説教されるか、


私は外に出ることにした




＊




久しぶりに外に出たな……


夕方、帰る人にあふれ少し街もざわついている


その中には帝光中の制服を着ている人もいた


時間……ずらせば良かった

できるだけ知り合いに会わないことを願いながら用を済ませるために早足で目的の場所へと向かう




その時、30代前半くらいだと思われる男性がうちの制服の女子生徒に声をかけているところを見かけてしまった


何やら熱心に詰め寄っているが……女子生徒の方はあまり乗り気ではなさそう


……見なかったことにしよう

どうせ私が入ったところでこじれるだけだろうし……




そう思っていたのに




夢「……でも本当に、そういうの興味ないんで……」




あれって……水原 夢子ちゃん!?


話したことはないけど、なぜか他人事ではない気がしてならない


いや、待って、あれって……




『お兄さん、あんまりしつこい勧誘は良くないですよ？』


男「えっ!?Aちゃん!!」


夢「……東雲……さん？」

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