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''あーあ、馬鹿だね
人間喰べちゃえば
こんな目に遭わずに済むのにさ''
暗闇の中響き渡る声
貴方は、誰？
''私はあなたの知らない私、あなたの影''
暗闇から姿を見せたのは
私にそっくりな少女
けれどその瞳は燃えるように赤く
プラチナブロンドの髪が暗闇で光り輝く
''あなたは大人しく死を
迎え入れるつもりみたいだけど
私はそのつもりは無いよ？''
私にそっくりな少女は
その白くて、細い、指で
プラチナブロンドの髪をくるくると弄んだ
''今はあなたがスポットに立ってるけど
そのうちそこには私が立つ事になる''
それはつまり＿＿＿
''あなたの心を、私が完全に乗っ取るの
人間としてのあなたは、もうほぼ死んだも同然
心臓も、半分石化しちゃってるし''
少女の唇が弧を描く
細められた切れ長の目、
それは、とても不気味で、
''楽しみだなあ、貴方が自我を忘れて
人間を喰べちゃう日が
あ、でもその時はもう私が
スポットに立ってるもんね''
その少女は急に笑うのをピタリとやめると
私のことをじっと見つめた
身体が縛られたように動けなくなる
''人狼の肉はね、とーっても美味しいんだよ？
それに、人狼1人食べるだけで
私達人喰い人魚は永遠の命を手に入れられる''
にやりと笑った少女の手のひらの上に
灯された炎と、そこに映るの愛しい彼の姿
''喰べちゃいないよ、彼、凄く美味しそう
こんなに近くに人狼がいるなんて…''
彼は渡さない、と私は思わず叫ぼうとする
けれど声が出ない、身体が動かない
指一本でさえ動かない
''心配しないで、私があなたを乗っ取ったら
1番に彼のことを喰べてあげるから''
そんなこと、絶対にさせない
''皆が、幸せにはなれないって
ダンブルドアが言ってたでしょう？
あなたが彼の傍に居る限り
彼は幸せにはなれないの
ほら、彼の顔が見えないの？''
目の下に刻まれたクマ、いつも以上に青白い顔
ボサボサの髪、伸びっぱなしの髭
そして、今にも泣きそうなその目
''彼をあんな風にしたのはあなた、
これからどんどん彼が疲弊していくのを
あなたは隣で見続けるの、
そして、そんな弱った彼を＿＿''
私が喰べる、と少女はケラケラ笑った
''あなたは彼の傍で大人しく死を待つことが
幸せだと思ってるみたいだけど、
それで彼が幸せになれると、本気で思ってるの？''
少女のその言葉は、まるで鋭いナイフのように
私の心に深く、突き刺さった
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usagi(プロフ) - 弐七さん» 有難う御座います、凄く嬉しいです。是非、最後まで楽しんでいただければと思います：) (2019年12月8日 12時) (
レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
弐七(プロフ) - あーーー！！！もう！！このシリーズ読んで何回泣いたんでしょうか…。もう、もう、言葉が出ないほど甘くて、切なくて、二度ほど読むのを止めたくらいです（笑）。でも本当に心がぐっと掴まれる作品だと思います。最終章楽しみです。もう待ちきれません。 (2019年12月6日 22時) (レス) id: c70bc84ad6 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - エマさん» 有難う御座います、次の更新は12月の中旬になってしまいますが実習を無事に終えて必ず戻ってきますので！二人の結末を最後まで見届けて頂けると嬉しいです：) (2019年12月1日 15時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 梨音さん» コメント有難う御座います、2人の結末がどうなるのか、一緒にしっかりと見届けましょう！ (2019年12月1日 15時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - no nonさん» いつも有難う御座います！二人がどんな結末を迎えるのか、最後まで見届けて頂けると嬉しいです：) (2019年12月1日 15時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2019年11月26日 22時
