25 ページ25
「突然すまない
甘えたい気分だったんだ…」
「私の真似？」
困ったように眉を下げて笑うルーピンに
Aは思わず頬が緩むのを感じていた
差し出されたカップに口を付ければ
香ってくるのは甘い匂い
今日はアップルティーのようだ。
「…A」
「ん、どうしたの？
.......リーマス？」
ルーピンは紅茶を啜るAをじっと見つめた
首を傾げるその仕草も、
ふーふーと紅茶を冷ますために尖らせた唇も
全部、全部、愛おしくてたまらなくて
自分のモノにしてしまいたくて＿＿
「あらリーマス、頬にクッキーがついてる」
Aは身を乗り出すと
その細くて長い指でルーピンの頬に触れた
必然的に顔と顔の距離が近くなり
ルーピンはその視線を彷徨わせる。
しかし、気付いた時には彼女の唇を奪っていた
その白くて細い華奢な体をソファに押し倒せば
弱々しく抵抗するA
久しぶりに重ねた唇からは
アップルの、甘い、匂いが、香る
「.......っ.......リーマス.......まっ.....」
「.......待たないよ」
唇を離して見下ろせばそこに居たのは
酷く色っぽく乱れた姿のA
自分が彼女をこんな姿にしたんだと
思うだけで支配欲が満たされていく、
誰もが触れたくてたまらないであろう
彼女に、触れている優越感が
ルーピンを満たしていく
'' 一度抱いてしまうのも手だよ ''
いつかのシリウスの言葉が脳内を
グルグルと回って＿＿
「........ど、して」
ルーピンはその問いかけに答えることなく
ブラウスに手をかけボタンを外していく
Aは抵抗するが男の人の力には適わない
「＿＿＿君が好きなんだ」
耳元でボソリと囁かれ体が飛び跳ねる
それと同時に首元に生暖かいものが這って
そのまま吸い上げられた
ちくり、とした痛みと共に咲き誇るのは紅い花
ルーピンはその痕を愛おしそうに撫でると
再びAに口付けた
とろけるような、甘くて、優しいキス
唇が離れれば2人の口角から名残惜しそうに
糸を引いた唾液がつーっと垂れていく
上がった息を整えるように
Aはルーピンの鳶色の髪に指を通した
ルーピンは気持ちよさそうに目を閉じる
「A、この先を、知りたい？」
Aはルーピンの髪を触るのをやめて
そのグリーンの瞳を見つめる
知りたくないと言ったら嘘になる
しかし、先に進むのは、怖い
それに、私の気持ちは＿＿
「おいで」
両手を広げ微笑んだ彼に
そんな彼から漂う普段とは違う色気に
気付くと私は頷いていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 221人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しょこら(プロフ) - はじめまして！素敵な作品すぎてコメントさせていただきます！本当にこの作品大好きで何回も読ませてもらってます！ちなみに今から4回目行ってきます！笑どのキャラの心境も繊細に書かれていて見る度惹き込まれます…これからもusagiさんの作品楽しみにしています！ (2022年1月24日 23時) (
レス) id: a91831a4da (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 拙さん» そう言っていただけて、嬉しいです！これからも御付き合い頂けると嬉しいです:) (2019年12月8日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
拙 - こういうの凄く好きです。色々な人の心情が分かって面白いです。ルーピンもスネイプも大好きなので本当にありがとうございますｍ(｡≧Д≦｡)ｍ (2019年12月8日 15時) (レス) id: c3f8edfab8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：usagi | 作成日時：2019年10月26日 14時
